少し気になっていることがあった。
昭和初期の地図には、吉祥寺の駅と井の頭の池の中間にかなり大きな池が存在するのだ。
以下は今昔マップ on the Webの1927~1939だ。
この池はもともと存在したものではなく、突如出現して突如消えるという特徴がある。明らかに人工の池だ。
結論から言えば、ここは男爵邸があった場所だと教えて頂いた。
池は要するに庭園池だろう。
この池は帝都線が出現する頃には消えている。
男爵邸の敷地の一部を帝都線が通っているらしい。
帝都線が開通する頃には池のある屋敷は引き払ってしまったのだろう。
大スクープ §
そこで話はおしまいとなるはずであったが、実は重要な事実を発見してしまった。
今昔マップon the webに入っている1944~1954の地図に描いてある吉祥寺駅の位置が西に寄りすぎているのだ。その位置に吉祥寺駅が存在した事実はないはずだ。
食い違いが生じているのはおそらく吉祥寺駅とその周辺だけである。
なぜだろうか。
井の頭公園~吉祥寺間は開通が遅れているので、設計は別途行われている可能性がある。そして、この地図に描かれている駅の位置と線路の経路は建設前の計画時の経路なのではないだろうか。(計画時の経路を描いてしまった地図なら他にも見たことがある。それはあり得る)
ちなみに、この経路は帝都線が吉祥寺駅西方で国鉄を越えて先に進むことを計画していたときの経路ではないだろうか。
(なお、その前に国鉄に平行の線路を乗りいれる計画もあったことは分かっている)