オフィスアカデミーという会社は実在したのか?
したと思われる。【株式会社オフィスアカデミー】という表記は多数残されている。それらが嘘とは思えない。
ただし、以下の点には留意が必要。
- 【株式会社アカデミー】という表記もかなり見つかる。同じ会社なら名前が一致しないとは不自然。社名変更の可能性もあり
- 【株式会社オフィスアカデミー】が宇宙戦艦ヤマトを製作したかははっきりしない(後述)
- 【株式会社アカデミー】ないし【株式会社オフィスアカデミー】の所属を冠する西崎義展が宇宙戦艦ヤマトを作ったことは間違いないが、会社でやったことなのかその会社に属する個人が勝手にやったことなのか、良く分からない
- そもそも、株式会社を冠さないアカデミー、オフィスアカデミー表記も多い。それらは本当に法人の名前なのかはっきりしない。
製作者の問題 §
調査した範囲で【製作】の主体が明示された20世紀のヤマト映画は2本だけだった。(都合によりまだ完全な調査ではない。少なくとも新たなる旅立ちや、ヤマト1977は明記されていない)
- ヤマトよ永遠に 製作 株式会社オフィスアカデミー
- ヤマト完結編 製作 東映動画
脱税事件として報道されたのはどの会社か §
1979年2月25日の朝日新聞の記事をチェックした結果、【株式会社アカデミー】である。
【株式会社オフィスアカデミー】ではない。
余談だが1979年2月25日の朝日新聞のラジオ欄には深夜番組(文化放送)として【宇宙戦艦ヤマトと乗組員達DJ西崎義展】が載っている。
三和企画の問題 §
脱税記事には【株式会社アカデミー】の著作権を管理する【三和企画】という会社が出てくる。ヤマトがヒットする前からやっていると記されているので、おそらくヤマトによる収入の節税のために作った会社ではない。そうすると、【三和】の【和】は【大和】の【和】ではなく、ワンサくんのキャラクターを利用した三和銀行の【三和】ではないかと思われる。そうすると、なぜスポンサー企業の名前を冠した【三和企画】という会社が西崎配下に存在したのか。謎である。
なお、三和企画社長(アカデミー代表取締役)の名前は太田健一郎である。(誰の名前の元ネタか良く分かる)
最後に §
現状での調査はここまで。後はまた今度。脱税事件の新聞記事をチェックしたのは、【脱税していれば法人の存在は確定だろう】と考えてのことですが、【株式会社オフィスアカデミー】実在の証拠にはなりませんでした。名前が違っていました。
謎は深いよオフィスアカデミー。