2003年06月07日
トーノZEROアニメ感想機動戦士ガンダムSEEDtotal 2409 count

ファーストガンダムを乗り越え、ヤマトを乗り越え、マクロスも乗り越え、そしてリアルロボットという枠組みすら乗り越えていこうしているのか!?

Written By: トーノZERO連絡先

 今日のSEED。

 やはりこう来たのですか!

 前回を見て思ったことが1つあります。それは、もはやガンダムSEEDは、ファーストガンダムが打ち立て、多くのアニメが追従して継承したリアルロボットという枠組みすら乗り越えていこうとしているようだ、ということです。良心的な優れたロボットアニメを作るためにリアルロボットである必然性は何もないわけです。そのことは、福田監督の電童で既に証明済みだと思います。むしろ、ロボットとリアルは、ある水準以上では両立しないものであり、リアルロボットであることを過度に尊重することは、良いロボットアニメを成立させる妨げになるだけ、とすら言えるのかもしれません。主人公のキャラクター性を表現する手段となる圧倒的に強いロボットが良きドラマを生み出すなら、それは正しい進化であって、期待をしたいところです。それは、リアルロボットと称する多くの似非リアルよりも期待をしたいものです。

 今回の別の見所は、「グランドキャノン!? アラスカの統合本部は生きているぞ!」というマクロス的な展開を裏切る内容ですね。これは意識的になっているとしか思えません。アラスカというロケーションに、密かに用意された圧倒的な決戦兵器。まさにマクロスです。ナチュラル側の軍隊の本部が、なぜ南米ではなくアラスカなのか分かりませんでしたが、サイクロプスとペアで見ると納得できます。しかし、そこまで用意しておきながら、マクロス的展開を裏切るわけですね。

 さて、個別のシーンを見ると。

 右舷フライトデッキ被弾。破壊されたところから、内部が見える光景がなぜか新鮮ですね。

 戦車の砲塔が切り離されて宙に浮く映像。

 ヒーローはガラじゃないと言いつつ恐怖に怯える兵士に逃げることを命令するフラガ。

 アークエンジェルに戻ろうとするフラガ。だが通信が通じない。強行して突っ込むフラガ。

 「整備班、どっかの馬鹿が突っ込んでくるわ、退避!」と命令するラミアス。

 破壊されたフライトデッキの穴から入るという、演出。フライトデッキの損傷という出来事がここで生きてきますね。突っ込んだ機体を受け止める仕組みの存在。これが無いと、行き止まりのフライトデッキは悲惨なことになりますね。

 フラガの語る衝撃の事実。それを聞いて驚くラミアス。

 CM明けのアイキャッチ、踊るラクスの隣にいるのがキラになっています。あわてて確認しましたが、先週は確かにアスランでした。とうとう、ラクスのお相手が変わってしまったのですね。でも、アスランには既にカガリちゃんがいますね。

 作戦のことを聞いて、軍人ならそうして死ななければならないの?と言うミリアリア。悔しそうな苦しそうな表情になるラミアス。

 戦線を放棄して撤退する。そして自分一人が責任を持つと宣言するラミアス。更に、僚艦に我に続けと命じるあたりが、本当にこの艦長の良いところです。

 戦果に嬉しそうなイザーク。彼に、メインゲート攻撃を命じる仮面の指揮官。結末が分かっていながらこの命令。彼も陰謀家ですね。

 「後方よりデュエル」の次のカットで描かれたアークエンジェル艦橋部が妙にドキドキな感じです。そのあとで出てくる破壊されつつある艦橋部のシーンも同様。

 直接艦橋にモビルスーツの銃口が向けられるアークエンジェル。

 もはやこれまで。

 そこに上空から打ち込まれるビーム。

 助けに来たキラの到着です。

 これはもう、泣ける泣ける極限的な演出ですね。

 この演出は、リアルな戦争ドラマの演出ではなく、西部劇の騎兵隊到着のようなものでしょう。しかし、その方が面白いのならば、その路線を突き進んで見せて欲しいと思います。

 本当に泣かせてくれるなら、手段は問いません。

 両軍に向かって撤退せよと告げるキラ。このキラの態度は、完全に戦争ドラマの枠をはみ出していますね。

 撤退せよと、通信しながら戦闘を続けるキラ、という部分はある種の矛盾を含んでいますね。こういう態度は、彼自身を苦しめるだけ?

 「やめろと言っただろう。死にたいのか」そう言ってから相手のMSの足だけ切るキラ。

 サイクロプス発動。人体が破裂したり、単なる破壊兵器ではない描写が良いですね。

 サイクロプスにやられて落ちかけたザフトのMSを救うキラ。

 全てが終わったあとは、ヘルメットを投げ捨てるフラガと、キラが助けたパイロットの死という結末。

 そして、事件の報を聞いたアスランの混乱。

 この先の展開は、過去のリアルロボットともスーパーロボットとも違う世界に入り込んでいきそうですね。むしろ、スーパースーパーロボットとでも言うべきでしょうか? 楽しみです。

 と~のは、限界を突破して新しい地平に向かおうとしているかのように思えるスタッフの皆さんを応援しています。


ご注意: このコンテンツは、「バーチャルネットライター と~のZERO歳」と呼ばれるサイトに書き込まれた内容を変換して、本サイトに転送したものです。このコンテンツの内容は、「と~のZERO歳」という仮想人格が書いたものという設定であり、謎のアニメ感想家トーノ・ゼロと限りなく近いものの、必ずしも同一人格ではないことをお断りしておきます。

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