2004年03月30日
トーノZEROアニメ感想機動戦士ガンダムSEEDtotal 3591 count

SEEDの真の存在意義は何か? 今、SEEDを思い返して、本当に良かったと思えるのはキラでもなくアスランでもなくラクスでもなく……

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

 先日特番も放送されて記憶も新たになったガンダムSEEDですが。

 この特番の放送前から1つだけ書いておこうと思ったことがあります。

 もっとも印象に残ることは何か。そして、私から見たSEEDの意義とは何であったか、です。

もっとも印象に残ること §

 実は、主人公であるはずのキラの印象はあまり残りません。そして、アスランも。それどころか、彼らの中心にいたはずの歌姫、ラクスも強い印象を残していません。ラクスの存在は見ているときには驚かされたものの、長く印象に残るようなものではなかった感じがあります。

 (ある意味、ダンバインのシーラ・ラパーナ姫に近い印象の残り方です。シーラ姫は、最初に登場したときは主人公の心をグリグリ直接叩くような言葉を投げつける辛辣なキャラでしたが、状況の大きな流れの中で、精一杯突っ張ることしかできないまま終わった感があります。ラクスも、キラにフリーダムをあげてからエターナルを出航させるまでの存在感は大きいものの、その後は、飛び抜けた行動を行っていません)

 それよりも、ガンダムSEEDを思い返してみて、「ああ、あれは良かった」と思えるのは、ミリアリアとディアッカ。そして、イザークです。

 恋人を殺されたミリアリアと、捕虜になったディアッカの会話が良いですね。そして、二人はちょっと良い雰囲気になる成り行きも良いです。更に、ちょっぴりミリアリアがディアッカを尻に敷いているような雰囲気になるのも良いですね。

 イザークは、顔に傷を受けた復讐のために戦っていましたが、いつしか周囲のいろいろなことを受け止めて、自分で判断できる大人に成長していますね。彼に比べれば、キラにせよ、アスランにせよ、カガリにせよ、みんなまだまだ子供でありすぎます。しかし、イザークという一人の若者が、こうして成長したところを見ることができるのは、1つの救いであり希望です。それが、多くの人々の死によって為し得た成長であろうとも。

個人的に見たSEEDの意義とは §

 ナチュラルとコーディネーターという原理主義的な武力衝突という状況を設定しながら、それを乗り越えるドラマを描き得たこと。それが、何と言っても、SEEDの意義だったと思います。

 そして、それをストレートに体現しているのが、ミリアリアとディアッカです。

 ナチュラルとコーディネーターという異なる存在であり、かつ、異なる陣営に属していたはずの者達が、こうして仲良くなれるというビジョンは、とても大きな明るい希望です。更に、遺伝子をいじって優秀であるはずのコーディネーターのディアッカが、ただの人間であるはずのミリアリアの尻に敷かれる状況は、身体機能や頭脳の優劣が、人間関係の決定的な要因にならないことを示してくれています。自分より優秀な奴の尻を引っぱたきながら一緒に生きていくことができる、と思うことができれば、優秀な人間達と生きる社会もあり得るでしょう。

 本放送から時間が経過した今、思い返してみたとき、それが見られたことが最も嬉しいことだったと思います。

 イザークはそれとは少し違います。彼は、最初の段階では、現実の重さ、複雑さが分からずに粋がっているガキンチョとして登場します。彼の言動は、明らかに、コーディネーターという存在がけして無条件に優れていないことを示しています。そして、実戦の中で現実と向き合う羽目になると、それがどういうことかを受け止めることができず、その代わりに復讐に猛り狂います。これは、どこからどう見ても、真に賢い者であるとは見えません。しかし、猛り狂っても問題は解決しないどころか、仲間もどんどん減っていくという事態に直面することになります。そして、どうやら彼が思っていたのとは違う汚い大人の世界があることにも、気付く機会を持ちます。それらの現実を前にして、本当に自分がすべきことは何か。誰に要求されるわけでもなく、自分で自分のためにそれを考えるように変化したわけですね。イザークは、最終的に、親や上官に言われたから、というのとは違う、自分自身の状況判断を下せるようになります。それは、流動的なSEED物語の終盤機には必須のスキルです。それを持ち得てこそ、本当にそこにいる価値がある指揮官であり、一人の人間であると言えます。そして、イザークがそのような人間になれたのは、コーディネーターだからではなく、圧倒的な現実に必死に向かい合い続けたから、という風に思うことができます。

 これも、本放送から時間が経過した今、とても印象深いものとして思い出されるものです。

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