謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
今日の鉄人28号の感想。
サブタイトル §
第21話 「PX団の陰謀」
あらすじ §
PX団のロボットを鉄人で蹴散らす正太郎は荒れていました。
金田探偵事務所では、村雨も一緒に寝起きしていました。そして、朝には高見沢が通ってきて食事を作っていました。高見沢はクロロホルムの秘書に復帰し、情報を正太郎達に流していました。
鉄人の整備は、金田博士に恩のある人達によって、敷島重工とは別のところで行っていました。
高度経済成長の入り口にあった日本は、エネルギー不足の問題を抱えていました。それを解決するために水力発電を行う黒部ダムを建設しようとしていました。しかし、PX団の襲撃によって資材が不足し、工事は中止になりかねない状況でした。そこで、建設関係者は、ロボットを使おうと思いつきます。
敷島が生きているかもしれない、という情報を正太郎は耳にします。
ビッグファイヤーはPX団と手を組みました。PX団の黒幕はベラネード財団でした。両者は利益の山分けを約束します。
しかし、彼らには鉄人が邪魔でした。ビッグファイヤーは鉄人を何とかすると言います。
PX団が出たというクロロホルムの言葉をこっそり電話で伝える高見沢。その姿をクロロホルムはちゃんと見ていました。
PX団のロボットは強く、鉄人は負けてしまいます。
鉄人は負けないと言いながら無理な戦いを続ける正太郎から、村雨は操縦機を奪い取り、撤退させます。
工場地帯は、PX団のロボットによって爆破されてしまいます。
鉄人は修理がとても大変な状況でした。
村雨は、正太郎が鉄人を粗末に扱ったと怒ります。
正太郎は敷島重工に行きますが入れてもらえません。そこにクロロホルムが現れ、正太郎は一緒に中に入ることになります。しかし、そこで作られていたロボット、ファイヤー2世はロボット見本市に出品されていました。
黒部ダム建設に使用できるロボットが必要とされていて、それに売り込めれば大儲け。
どのロボットを採用するかを決めるために、ロボットによる黒部峡谷登山レースが行われると言います。
正太郎は鉄人で出ようにも修理中です。
官房長官は仕方ないと言い、クロロホルムは悪人が尻尾を出すのを待つのだと言います。
感想 §
今回はめちゃめちゃ中身が濃く、あらすじも長くなってびっくり。
正太郎は、いかにも子供らしく、自分が置かれた状況に対して冷静になれていませんね。まるで八つ当たりするように鉄人でPX団のロボットを破壊させたり。そんな正太郎の後ろに立っている村雨も、まだまだ若く、しかも他人を導くタイプではありません。正太郎の心の問題をフォローするには、あまりに力不足。
村雨も、なぜか正太郎と一緒に寝ていたり、一緒に歯を磨いたり。可愛くなってしまっていますね。
しかし、高見沢が通ってきてくれるおかげで、ドンブリでチキンラーメンを作る生活からは脱却して、はるかに上等な朝食を食べられるようになったようです。
ビッグファイヤーはPX団に急接近。こいつは、いかにも悪党らしい悪党ですね。
一方、分からないのはクロロホルム。彼は、情報が正太郎に流れるのを承知で高見沢を秘書に使っています。というより、わざと情報を流すために、特に高見沢を秘書に復帰させたのかもしれません。そして、クロロホルムは正太郎に好意的な大人の味方であるかのように振る舞っています。しかし、その真意はいったい? 彼が単純にベラネード財団の味方とは言い切れない雰囲気を持っていますが、出現した経緯からするとベラネード財団と無関係とも思えません。
更に感想 §
金田探偵事務所は、共同トイレのボロアパートですね。キッチン(?)は室内にあるようですが、電話は呼び出し。この「電話は呼び出し」という描写が説明もなく行われていますが、はたして若い人に分かるのでしょうかね? 昔は、電話は貴重品で、全ての家庭にはなかったのです。そこで、近所のうちの電話に掛けて呼び出してもらう、と言うことが行われていました。実際に、他人の電話を借りて使う、という光景は子供の頃に何度も見ましたが、ある程度の年齢以上になると、まったく見なくなりましたね。
いきなり黒部ダム建設が問題になるという時代背景にマッチした展開に。実際にあった出来事がさりげなく物語に取り込まれていくことで、妙な奥行きが生まれて面白いですね。なにせ、ロボットによる黒部峡谷登山レースですから、リアルなのかお笑いなのか悩ましい状況です。その悩ましいところが面白いですね。
今回の一言 §
OP/EDに出てくる、きりっと勇ましい顔の正太郎。本編にはさっぱり見られなくなりましたね。しかし、子供が勇ましいヒーローで居続けることは社会には不幸そのものだと思うので、これは良いことです。そして、試練を乗り越えて子供は成長するのです。子供だけでなく、若者もね。頑張れ村雨、君にはまだ這い上がって掴む未来があるぞ!