謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
今日のギャラクシーフォースの感想。
サブタイトル §
第7話「最速の勇者ニトロコンボイ」
あらすじ §
地球では、偽の基地を破壊させて敵を安心させるという作戦が行われ、成功します。
エクシオンは、現地人との接触禁止というギャラクシーコンボイの指示を破ってオートランダーを助けます。
しかも、別の星から来たことを知られてしまいます。
スキッツの案内で、エクシオンとファストエイドは惑星スピーディア上を走り回ります。
ニトロコンボイは、プラネッツフォースは知らないが、プラネットカップは持っていると言います。それを見せろというマスターメガトロンに、レースで勝てばと言います。
そのレースに勘違いしたエクシオンは独断で参加してしまいます。
マスターメガトロンの部下の妨害でレースは決着が付かずに終わります。
このコースでは勝てそうもないマスターメガトロンは立ち去ります。
ニトロコンボイは、エクシオンに、レースで勝てばと言います。
指示を破り続けることへの譴責を行うファストエイドから、エクシオンは自分が信じる行動を取るべき離れていきます。
感想 §
ああ、面白いですね。
これは凄いです。
エクシオンとファストエイドの会話は、本物の人間の会話です。
単に記号的な性格や役割を与えられたキャラクターの情報交換の台詞ではありません。
この二人の人格の背景には、人としての単純ではない複雑な蓄積があり、それが一生懸命より良く生きようとする態度に微妙な差をもたらします。けして誰が悪ということはなく、また誰が間違っていると言うわけでもありません。けして正解のない世界で誠実に生きるということが、まさにここに描かれた出来事なのだと思います。
「けして正解のない世界」、というのはファストエイドが、この世界のことは何も知らないからうかつなことはするな、と諭すシーンに良く出ていますね。その土地では、どのような風習があるか分かりません。良いことだと思って行うことが、本当に良いことかは分かりません。郷には入れば郷に従え、という言葉もあります。特に、非常に彼らに良く似通ったトランスフォーマー達が生きている惑星であっても、そのような配慮を欠かさない描写は実に見事ですね。こんなに、知性を感じさせる充実したシナリオは滅多に見られません!!
更に感想 §
エクシオン、ファストエイド、オートランダー、スキッツの4人が会話しているBGMの音楽が凄く良かったですね。音楽面でも、多いに見どころがある感じです。
道路補修する巨大トランスフォーマーが走っている描写も、世界の奥行きを感じさせる良いシーンですね。
マスターメガトロンが、サイバトロンを悪者扱いする台詞もなかなかゾクゾクしますね。それに対して、善悪を全く問題にしないニトロコンボイの態度が素晴らしい! しょせん善悪など相対的な概念に過ぎません。それは決断の絶対的な根拠たり得ないものです。たとえ過去のトランスフォーマーシリーズでは、善のサイバトロンと悪のデストロンの絶対的に二元論的抗争のドラマであったとしても、(いや実際にはそんなに単純な話ではないことが、超神マスターフォースのデストロン側のヘッドマスタージュニア達の行動などに見られるのだけれど)、それらは全て過去の話。たとえ、サイバトロンやコンボイなどの名前を継承した者達が活躍する作品であろうと、過去は過去。今ここで、単純明快かつ爽快に、善悪など問題にせず、レースで勝つことだけを要求するニトロコンボイのようなキャラクターが登場することに、どんな問題があるというのか? いや問題などあろうはずがない!!
もっと感想 §
オートランダーを襲ったゴロツキのバイク型の方、ロボットへのトランスフォーム映像のカメラが素晴らしいですね。カメラで酔わせてくれる3DCG映像は大好きです。
今回の名台詞 §
エクシオン「サイバトロンの名が泣くぜ」
倫理的にサイバトロンの取るべき態度と、理性的にサイバトロンの取るべき態度のギャップが言わせる台詞ですね。