謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
今日のGGG FINALの感想。
サブタイトル §
第6話 「 勇者王! 最期の刻(ひ)! 」
あらすじ §
複製地球に来た人間たちは、平和ボケしたような態度に変わり、おかしくなります。
ガイとルネ、そして複製されたパピヨンは例外です。
人間たちはフルメンテと称してロボットたちを拘束し、停止させてしまいます。
ルネはソール11遊星主の一人に襲われます。
パピヨンもソール11遊星主の一人に襲われます。
Gストーンの導きにより、ガイが到着したコロシアムには、ソール11遊星主達が待っていました。
こうなったらメカ戦だ、というわけではありませんが、ソール11遊星主の代表者は巨大ロボットの姿になります。
ガイは、ガオファーとフュージョンしますが、ファイナルフュージョンをドライブする者が誰もおらず、それができません。マモルらしき人物がドライブボタンを叩き、ファイナルフュージョンが達成されます。
しかし、ガオファイガーはマモルの真の父、カインを含めた敵の圧倒的な力の前に敗北していきます。
感想 §
こ、これは!
これは凄いぞ!
まさに、スペース1999的な展開。
これは、非常に好ましい褒め言葉としての感想です。
今回、ガイの周囲の人間たちは、警戒心を失い、ずっとこの星で安心して暮らしていけば良いと思い込んで行きます。その中で、警戒心や緊張感を失わないガイだけが浮いていきます。しかし、ガイは孤独になろうとも自らが信じる信念に従い、強い精神力を持って戦い抜こうとします。
スペース1999第1シーズンの第8話(日本放送時、本来の順番では第19話)の「宇宙天国の誘惑」(原題 GUARDIAN OF PIRI)で、ムーンベース・アルファのジョン・コーニッグ指揮官は、ガイと同様の立場に立ちます。宇宙を放浪する月は、惑星ピリに接近します。ムーンベース・アルファの住人達は、永遠に月に住み続けることはできず、かといって地球に戻れない以上、移住できる惑星を必要としていました。そのため、惑星ピリが移住できる惑星かどうかを調べる必要がありました。そして、コーニッグ指揮官以外の者達は、警戒心を失い、まさに今回のGGGの人間たちのように精神の平衡を失ったような平和博愛主義者になり、安全も確認できていないピリに移住していってしまいます。健全な精神を維持しているコーニッグ指揮官は、孤独に敗北しそうになるものの、最後には自らの信念を貫き通します。そして、惑星ピリの欺瞞を暴き、人間たちの精神を解き放ちます。
そう。
コーニッグ指揮官は解き放つのです。
つまり、この2つのエピソードには、決定的な相違があります。
コーニッグ指揮官は最終的に勝利しますが、ガイは……というよりはガオファイガーは敗北します。
そして、ガイには、ファイナルフュージョンをドライブしてくれるマモル少年らしき人物がいましたが、コーニッグ指揮官にはいません。
つまりは、好ましい共通のムードを持ちつつも、この2つのエピソードは全く異なる方向に進んでいると言えます。
それゆえに、これはパクリであるとか盗作であると呼ぶのは間違いでしょう。そもそも、この作品の作り手がスペース1999を意識したかどうかも分かりません。それは、たまたま似てしまっただけの話かもしれません。
いずれにせよ、ゲリー・アンダーソン特撮ドラマの1つの到達点と言っても良いと思うスペース1999第1シーズンとがっぷり四つに組んで比較しうる作品を、こうして日本のアニメの中に見いだせることはとても嬉しいことです。
更に感想 §
ルネの改造シーンが、仮面ライダーの改造シーンを彷彿とさせます。
しかし、それ以上に、全裸で大の字の貼り付けられたルネの股間で何かが回転している描写が、あまりにも出来過ぎというぐらいにエロチックで素晴らしいですね。しかも、肝心な場所はすべて機械らしきもので隠されています。見事という他ありません。
今回の名台詞 §
ソール11遊星主の一人「勝者は神となり、敗者は悪となる」
なかなか哲学的なことをズバッと言いますね。非常に良いムードを盛り上げる言葉です。
スペース1999についての補足 §
スペース1999の「宇宙天国の誘惑」は、DVDのスペース1999 1st season Vol.2か、それを含むスペース1999 1st season DVD-BOXを入手すれば見ることができます。
しかし、実はDVD版はほとんど資料的な情報がフォローされていません。本来の放送順の情報はDVD版にはありません。可能ならレーザーディスク版を入手するとベターです。スペース1999第1シーズンのレーザーディスク版は、Vol.1からVol.4までの小規模なボックスとして販売されていました。レーザーディスク版は、オリジナルの放送順に収録している(日本放映順ではない)ので、「宇宙天国の誘惑」が収録されているのは最後のボックスであるVol.4となります。
スペース1999についての補足についての補足 §
個人的に、これだけはDVDで買っておかねば、と思ったのは牧場の少女カトリ全巻、バーチャルシリーズ(恐竜惑星、ジーンダイバー、ナノセイバー)、スペース1999第1シーズンで、貧乏ですがこれだけは購入しています。
それが、このようなところで資料として役に立とうとは……、思ってもいませんでした。
更に余談を言えば、この中でもスペース1999第1シーズンは特別です。レーザーディスク版もすべて持っています。その上、テレビ東京で再放送したときにVHS PROグレードのテープで標準速録画(S-VHS規格の登場前としてはおそらく最高水準)した全話もあります。
書き留めておくこと §
どうでも良いですが、ふと思い浮かんでここに書き留めておきますが、スペース1999のメカ、特にイーグル宇宙船やコムロックは、センスにおいて特に秀でていると感じます。それと並べたときに、GGGのメカ達は見劣りしません。これは凄いことかもしれません。