謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
今日のGGG FINALの感想。
サブタイトル §
第8話 ねがい星、かなえ星
あらすじ §
地球には危機が迫り、避難が始まっています。
三重連太陽系では、キングジェイダーとガオファイガーが、ジェイクォースとゴルディオンハンマーを激突させます。
良くて相打ち、という状況の中で、GGGの機動部隊の複製ロボット達は正気を取り戻し、身を挺してキングジェイダーを守ります。
命とマモルはガイに語りかけ、勇気を取り戻させます。
動けないジェイアークを、ソール11遊星主の空母が攻撃します。ジェイジュエルを封印され、ジェイは動けなくなります。
空母は、ラムをジェイアークに突っ込ませます。
ルネは、動けないジェイをかばって戦います。
Gクリスタルでは、マモルがギャレオンを修復していました。
しかし、そこにソール11遊星主がやって来ます。
感想 §
頭がクラクラします。
とても良い作品です。
それに加えて、やはり濃厚に1970年代的なムードを感じさせます。
つまり、宇宙戦艦ヤマトのある特定の領域と、スペース1999っぽいムードです。
「ヤマトのある特定の領域」とは、より具体的に言ってしまえば、「さらば宇宙戦艦ヤマト」の時点でデザインされた敵味方の宇宙艦の世界です。おそらくは、スタジオぬえの手がけたものでしょう。艦隊を構成する様々な種類の艦があり、それらがSF的なケレン味をまぶした渋いシルエットでまとめられています。これは、ある種の男の子達のワクワク感をこれ以上にないぐらいに駆り立てていたと思います。ヤマトのミニメカコレクションのプラスチックモデルが延々と売れ続けている状況は、その証拠の1つでしょう。しかし、この期待感は、プラスチックモデルの世界では最低限満たされたものの、実際のフィルムの上ではあまり満たされていません。そして、この世界は、その後の作品にほとんど継承されていません。宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ちでは、「さらば」世代の宇宙艦はほとんど出てきません。その続きの「ヤマトよ永遠に」では、ほとんど論外としか言いようのないしょぼいデザインの「無人艦」と称する宇宙艦が一瞬だけ登場し、あっさりとやられて終わります。「ヤマト完結編」では、僅かに盛り返すものの、「さらば」のワクワク感には遠く及びません。そして、これでヤマトは終わります。(ヤマト2520の話はまた別の機会に。大ヤマト? うーん……)
だからこそ、IFの世界を考えざるを得ないところがあります。つまりは、「さらば」の設定レベルで存在した魅力ある宇宙艦達が存分に活躍し、さらには進化した世界を。
それは私だけではないようで、Niftyのアニメーションフォーラムで、「GF長官」を名乗るファンの書いた傑作小説シリーズ「艨艟達の宇宙(そら)」というものを発見したことがあります。この世界では、ヤマトがテレザートに向かって発進することに失敗する架空ヤマト史描きます。対白色彗星戦にヤマトが活躍できない以上、この世界では「さらば」の設定上登場する魅力あふれる宇宙艦達が主役となり、戦うことになります。必然的に、その後の歴史も、主役となって戦った宇宙艦の進化形が主役を張り、無人艦などと言うものは出現しません。
しかし、ストーリー的なIFは、「艨艟達の宇宙(そら)」で満たすとしても、宇宙艦デザイン的なIFはどうすれば良いのか。
つまりは、これですよ。
ソール11遊星主の宇宙空母。
これは、まさに「さらば」の設定画→脇役という立場から進化することの無かったデザインが、もしも進化していたならば、こんなデザインが見られたに違いないという1つの夢を体現しているような印象を受けるのです。
そこはとても泣けますね。
こうなったらラム戦だ! §
宇宙空母は、船首部をジェイアークに突き立てます。
これは、ラムということでしょう。
キャプテンハーロックに、生意気な敵はラムでたたき割ってやる、というシーンが出てきますがそれは忘れましょう。
現実の水上戦闘艦の歴史の中で、ラムという武器は実際に存在し、その有効性も歴史的に証明されています。何せ、事故で味方艦を沈めたラムという事例はいくつもありますから、威力は間違いありません (汗。
まあ、現実には危険すぎてラムは使わない方向に切り替わってしまったわけですが、三重連太陽系の状況としては、誤って沈める味方艦も見あたらない状況ですから、ラムの有効性はバッチリでしょう。
そして、ラムという武器は大質量の船体にスピードを乗せて叩き付ければ良いわけで、空母だから使えないという性質のものではありません。むしろ、大きく重い分だけ空母は有利と言えます。(もちろん、敵に接近しないと使えない武器を、リーチの長い空母に装備する有効性は低いけれど)
しかも! 映像的なインパクトという意味では、ラムは非常に印象的です。遠距離からビームを撃ち合うよりも、遙かに分かりやすく、印象もはっきりします。
それゆえに、「おお! これは!!」と思わず見入りながら楽しんでいました。
そしてスペース1999 §
Gクリスタルの内部は、シュールな色と形を持った空間が広がっています。
このムードは、スペース1999の異星の施設を連想させます。
そして、命に語りかける謎の声。これも、どことなくスペース1999っぽい感じを受けました。具体的に、どのエピソードかというと、即座に答えられませんが。
こういうムードを出せるというのは、非常に素晴らしいことですね。
とても酔えます。
一人ではない §
ジェイの近くに一人だけ残っているルネ。
孤独の戦士であったジェイとルネですが、この二人は互いを意識するところがありますね。
二人とも、もう一人ではない、という感じでしょうか。これは、とても良い感じです。
もはや孤独ではない、というのはとても良い話です。
脱出! §
ガオファイガーが崩壊するとき、ライナーガオーが脱出している描写がきちんと描かれているところが良いですね。
特に、あれはスムーズに飛び出して行ける形状、位置にあるわけで、絵的な説得力があります。
しかし、ガオガイガーの時のようにデザインが新幹線なら説得力が出たかどうか分からないですね。
今回の名台詞 §
マモル「勇気さえあれば奇跡だって起こせるよ」
良い台詞ですね。大切なのは本当の勇気です。