謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
今日のTIDE-LINE BLUEの感想。
サブタイトル §
第3話『ドゥーラビィーラ』
あらすじ §
ティーンは事務総長と共にNORADに向かいます。それに、ダチョウも強引に同行します。
ユリシーズは、海底にある真水の激流、海の難所とされるドゥーラビィーラを使って極寒のアラビア海に抜けます。
キールはイカサマ博打で水兵から生活物資を巻き上げ、イスラと共に船から下りようとしますが、そのあたりは誰も住んでいない極寒の地でした。
イスラは子供にキールの名前をもらってキールを名付けます。
キールは、イスラを助けたのがティーンだと言い出せません。
感想・マジっす §
これは凄いドラマですね。
中でも最も壮絶なのは、魚雷発射管室に寝かされている新生児と母親の目の前で装填されていく魚雷というシーンです。
未来への希望の象徴とも言える赤ん坊と母親が見ている前で、装填される破壊の象徴とも言える凶悪な武器。
このようなシーンは、普通のドラマ作りでは絶対にあり得ません。
リアルな戦争ドラマなら、こんなところに部外者を寝かせたりしないし、いい加減なドラマなら魚雷にこれほどの凶悪感は出ません。
この、何か良く分からないが一度滅んだ地球で展開されるこの作品の世界だからこそあり得るシーンでしょう。
そして、このようなシーンを得るためだけだとしても、世界を破滅させた価値があると言えます。
感想・その他 §
生き延びるためヘリに乗り込むダチョウの面白さ。台詞による説明もなく演技で見せるのは、アニメーション的な面白さですね。
追跡を受けている潜水艦内でそっとドアを閉める描写。派手な音は聴音によって聞かれてしまうということなのでしょう。
この作品が凄いのは、ダチョウの面白さと、こういう緊張感のある潜水艦の描写が同居していることでしょう。この2つが、この先も上手く噛み合っていけば、これは凄い大傑作になっていく可能性もあり得ます。
いや既に凄い傑作だと思って見てますが。
それ以上もあり得るかも。
さて、発射管内に注水という描写も、ドキドキさせられますね。
宇宙から地球を見ていたキールとティーン。地球の地理が変わってしまった今、地球の地理を把握しているのはティーンとキールだけかもしれない、という状況は面白いと思います。つまり、キールが持つある種のドラマ的な特権性、特別な存在である根拠がそこにあります。
それなのに、そのキールがやっていることと言えば、イカサマ博打で水兵から生活物資を巻き上げたりするヤバイことばかり。
このギャップがたまりませんな。面白いです。
しかも、博打シーンでは、身ぐるみはがされ、鍋で秘所を隠す水兵という面白いビジュアルまで。身ぐるみはがされるまで博打にのめり込む水兵も哀れ。
それに加えて、冷たい船体に手を触れたキールが、手を離せなくなるという描写も素晴らしいですね。実に生々しいです。確かに、そこが極寒であり、生きている生身の人間がそこにいると思わせる描写です。
その上、手を離すために、博打でカモにした水兵達から仕返しのように小便を掛けられるという描写まで。これは面白すぎるぞ!
もう1つ、イスラとジョゼの会話も見所ですね。まだ若いのに、母になったことである種の強さを手に入れたイスラと、強がっていてもまだまだお子様のジョゼ。この二人のコントラストは、それぞれの魅力を引き立てている感じがあります。
今回の一言 §
ちょっと気になってダチョウの名前を調べてみたのですが、良く分かりません。公式サイトの第1話のストーリーのところには、ダチョウの絵に「ダチョウ」という文字が付いています。しかし第3話のエンディングを見ても、ダチョウという名前のキャストは見あたりません。どうもマユゲがダチョウのことではないかという気がしますが、真相はいかに?