「天保異聞 妖奇士」第1話を見ましたが、これはたまげましたね。
江戸時代の描写がシャープ過ぎます。
特に良いのが銭湯の描写です。
江戸時代の銭湯といえば「混浴」と短絡的に叫んでニヤニヤする人が珍しくありませんが、そんな些細な話題に関わるのは面白くもありません。
歴史資料館のようなところを巡っていると、江戸時代の銭湯を再現した模型……のようなものを見たりするわけです。確か、杉並区郷土博物館・特別展「杉並のお風呂屋さん」に行った時だったかな。
もううろ覚えなので、正確ではありませんが、ぼんやり覚えている話を書くと。
まず、湯船は小さく、薄暗い部屋に設置されています。
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まさに、そのような感じで描かれていますね。
これを最初に見ると、湯船の小ささから一瞬銭湯のシーンに思えないのですが、これは実際にあり得た銭湯の描写ということでしょう。部屋が暗い感じも描き込まれていますね。
そして、湯船のある部屋への出入り口は、低く狭い作りになっています。以下のシーンで、中央奥の低い穴がそれです。
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さて、ここからが肝心なところです。
銭湯は単なる風呂ではなく、男の社交場であったと言います。そのため、男湯の2階には社交の場としての部屋が用意されていたと言います。
まさに、2階に上がってそのような部屋が描かれています。
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そう、ここです!
紳士の社交場として、2階で当然のような態度でくつろいでいる男達……。
これを見た瞬間に、「おおっ!!」と思いましたね。
アニメの世界で、これほど素晴らしい銭湯描写が見られるとは!!
単なる混浴よりも、遙かに凄いです。
しかし、おそらく大多数の視聴者は何を描いているのか分からないのではないか……と思いますが、良いのでしょうかね? いや、私は楽しかったから何の問題もないのですが (汗。
ちなみに、アニメの世界では、たまにやたら鋭い歴史描写が見られることがあります。何が、それほどの描き込みにスタッフを駆り立てるのか、興味深いところですね。