今日は一葉記念館に行ってきました。
二重に見落とされた施設 §
文学者の記念館に行くのは好きです。
なぜかといえば、文学者というのはたいていの場合生き様そのものが面白く、それを紹介する施設は見ていて飽きないからです。
しかし、樋口一葉の記念館はずっと見落としていました。
もう1つ、都電荒川線の問題があります。これは、終点がいずれも他の交通機関と便利に接続しておらず、これといって行くべき場所もなく、途中で少し乗ることはあっても終点まで乗る機会はまずありません。しかし、三ノ輪にある一葉記念館は、終点三ノ輪橋から歩いて行ける距離にあります。(地下鉄日比谷線の三ノ輪の方が近いという事実はあるにせよ)
つまり、都電荒川線を終点三ノ輪橋まで乗る絶好の行き先が見落とされていたのです。
この二重の見落としに気付いたとき、「これはぜひとも行かねばならない」と思いました。
実際に行くまで、たぶん一ヶ月以上掛かってしまいましたが、やっと行ってきました。
この建物はいい! §
一葉記念館の建物は最近建て替えられています。
そして、この建物が凄くいい!
外光が入らない展示室に対して、階段部分はめいっぱい外の光が差し込むようになっています。その結果として、床が窓ガラスに反射してうっすらと見え、あたかも階段の幅が横に2倍あるかのように見えるのです。そして、それが狭苦しさを緩和する良いアクセントになっていると思います。これは、太陽光と光の反射を利用した上手い演出ですね。
樋口一葉という人物像 §
展示内容は、これまた面白い!
一葉の祖父からどのような人物かを詳しく説明していますが、これがいちいち面白いのです。
特に、一葉の両親が駆け落ちして江戸に来る経路まで詳細に書いているのが面白いですね。生身の人間が実際に行った行動なので、見ていて大胆でドキドキします。
更に、吉原とも関連が深いとは全く知りませんでした。昔から現在まで、時代ごとの4つの地図がありましたが(これは購入できるらしい)、同じ場所で継続して同じような街であり続けるというのは興味深いですね。
一葉飴 §
とりあえず、食べられるお土産として一葉飴というのを買ってきました。
断面が一葉の顔になった金太郎飴です。
しかし、はたと思いました。
苦労のある人生を送り、女性差別と戦った女性の顔を、男が舌でペロペロ舐めてしまうのは冒涜的ではないのでしょうか?
いや、それはそれでエキサイティングで良い……と私は思うので肯定しますが (汗。