話題が風化しないうちに書いておきます。
ACE COMBAT 6で最も印象に残る言葉はなんと言っても「天使とダンス」です。
しかし、この言葉にはほとんど意味がありません。
繰り返しゲーム中で語られるにも関わらず、ほとんど意味がありません。
強いて言えば、母が娘の生存を確認するという役割しかありません。
ACE COMBAT 5の「ラーズグリーズ」とはあまりに違います。
逆に、この言葉は味方だけでなく、敵にすら使えます。
「天使とダンスだぜ」と言えば味方への挨拶になり、「天使とダンスでもしてな」と言えば敵にも投げかけることができます。
あまりに無意味かつ万能過ぎるこの言葉の位置づけとはいったい何でしょう?
オンライン用語仮説 §
この疑問の答えとして私が思いついたのは、オンライン対戦の挨拶用として意図的に用意された……という仮説です。
オンライン対戦を行う際には挨拶が必要とされますが、それには以下の条件が必要とされます。
- 初対面の相手に変な印象を与えてしまわないために、できるだけ無意味であることが望ましい
- 敵と味方が容易に入れ替わるので、敵にも味方にも使えるべき
- 同じ立場を共有する仲間意識を持たせるために、ACE COMBAT 6経験者にだけ通じる言葉であるべき
このような条件をすべて満たすのが「天使とダンス」です。
感想 §
このことは、2つの相反する特徴をACE COMBAT 6が持つことを意味します。
1つは、ACE COMBAT 6が想像以上に緻密に練り上げられているということ。
もう1つは、ゲームが持つ特質上、どうしても言葉の意味が希薄化されねばならず、ACE COMBAT 5のような濃厚なストーリーはもはやあり得ないと推測できてしまうことです。
なかなか難しいですね。