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2009年10月18日
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ネギま!、ワンピース、フェアリーテイルに共通するオタクに不評である理由としての「ダイレクト系」

Written By: 川俣 晶連絡先

 単なるアイデアのメモのみ。

 内容を信じてはいけません。

ダイレクト系というカテゴリ §

 フェアリーテイルを2巻まで読んで気づいたことは、この作品がネギま!とワンピースを1つのカテゴリにカテゴライズするためのミッシングリングであり、これらは「ダイレクト系」と仮称するカテゴリに分類できるということです。

インダイレクト系 §

 現在、日本で生産される西洋ファンタジー的なファッション(衣服の、という意味ではない)を持つ作品の大多数は、実際には西洋のファンタジーとは似ても似つかないものです。

 これは、以下の経路を辿って原型をとどめないほどに改編されてしまった結果だと考えられます。

  1. 発祥の地: ヨーロッパ
  2. 神話を持たない国アメリカの国情に合わせたアメリカナイズ
  3. 日本で普及させるためにアレンジするジャパナイズ
  4. ジャパナイズされた作品を原典とする更なる亜種派生形の生成

 ここでいう3番目の「ジャパナイズ」がドラゴンクエストにあたります。ドラゴンクエストを契機に、日本でも西洋ファンタジー的ファッションの普及が始まりますが、それは日本の国情に合わせてジャパナイズされたファッションであって、本物とは違います。しかし、ドラクエのスタッフはバックグラウンドの文化を知った上でアレンジを行っている関係上、ドラクエという作品を奥底には欧米の原典がうっすらと見えます。

 しかし、単にドラクエ原典とした作品には、欧米の原典は存在せず、うっすらとも見えません。

 そして、ドラクエないしドラクエの亜種派生形を原典とする作品が大多数を占める現状では、実質的に欧米は完全に隔離断絶された世界になっていると言えます。

 従って、オタクが支持する西洋ファンタジー的ファッションとは、欧米とは隔絶したものであると考えられます。

 (このことは、日本で流行るネットゲームが欧米産ではなく韓国産であることが多い事にも符合します。この点で、韓国と日本はおおむね同じ文化圏に属すると考えられます)

 このような傾向の作品を、ここではインダイレクト系(間接系)と称します。

ダイレクト系 §

 これに対して、欧米の原典に対してダイレクトなアクセスを持つ作品をダイレクト系(直接系)とここでは称します。しかし、米国文化も一種のインダイレクト系である以上、ダイレクト系の作品は直接ヨーロッパを指向します。

 従って、ダイレクト系は以下の特徴を持ちます。

  • 日本人が親しんでいないヨーロッパ固有の概念を扱う

 しかし、それだけでは日本人に受容されません。そこで、もう1つ重要な特徴が追加されます。

  • 作品世界そのものを分かりやすく大幅にアレンジする (一種のジャパナイズ)

 しかし、アレンジされても特に社会システムの重要な部分に、ヨーロッパ固有の概念が根深く残っているのが特徴といえます。

 実はここにもう1つ重要かつ特異な特徴を追加できます。

  • ダイレクト系作品には書籍に対する過剰な偏愛が含まれることが多い

ネギま!、ワンピース、フェアリーテイルに見るダイレクト系の特徴 §

日本人が親しんでいないヨーロッパ固有の概念を扱う (一例) §

  • ネギま!→知の基盤言語としてのラテン語
  • ワンピース→大航海時代、海賊、私掠船
  • フェアリーテイル→ギルド

作品世界そのものを分かりやすく大幅にアレンジ (一例) §

  • ネギま!→魔法使いたちが密かにいる麻帆良学園
  • ワンピース→悪魔の実、カームベルトやグランドライン
  • フェアリーテイル→魔導士の実在や行使する魔法

書籍に対する過剰な偏愛 (一例) §

  • ネギま!→誰も全貌を把握していない図書館と図書館探検部
  • ワンピース→オハラの図書館とその焼失。本を守るために死ぬ描写
  • フェアリーテイル→第2巻において敵を前にして本を読みふける主人公

ダイレクト系が持つ特徴のまとめ §

  • 成功したダイレクト系作品は、一般に対して広くアピールして売れる。ヨーロッパへの憧れ的な感情を震わせるためかもしれない
  • しかし、ジャパナイズが上手く機能すると、子供っぽい作品と誤解されやすい (手足が伸びるルフィは誤解される典型)
  • インダイレクト系の熱烈なファンとは決定的に相性が悪い。インダイレクト系のお約束、パターンによって解釈できないからである

 従って、「僕は普通の奴らとは違う」「子供じゃない」「僕は物知りで何でも語れる」とアピールしなければならない者達にとって、ダイレクト系は憎悪に対象にしかならないことになります。

 現在オタクと呼ばれる者達のうち、かなり多くの割合はこの条件を満たすと考えられるため、ダイレクト系作品は必然的に彼らから嫌われねばなりません。

補足 §

 たぶん異論のある人は多いと思いますが、異論を述べる前に私が何を書いているのかについて、きちんと考えてみてください。この手順をきちんと踏まえないとすれば、何を語ったところで、「誰も主張していない説への反論」という徒労になります。そして、そういう事例は過去に極めて多いのも事実です。ついでに言えば、私はこの解釈が正しいという主張を全く行っていません。むしろ最初に信じるなと断っているぐらいです。OK?

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2010年01月18日書籍に対する偏愛についてFrom: 網創漠蓄

川俣晶さんの「ダイレクト系」の記事を読んで、 これが一番「今の」日本からは遠いだろうというものが、 この「書籍への偏愛」。 いや、正確に言えば恐らく「実体本」への偏愛である。 日本においてはかなり昔から、書籍がそれほど貴重ではないという理由で。 知の基盤言語ではラテン語に対する漢文、(今は英語?) 海賊に対しては倭寇など水軍、(ソマリアのは置いておいて) ギルドに対しては座から株仲間、さらには組合と、 ほぼ似たものがかつて日本にはあったが、書籍が貴重であった時代というのは それらよりは遥かに遠い昔のことになるからである。 書籍は古来より基本的に紙、あるいは類するものに書かれる。 紙の発明が中国でなされたこともあり、日本に伝わったのは比較的早く、 普及率もかなりのものになっていた。それこそ、ちり紙を作るくらいに。 また出版の方も古来は写本によってまかなわれていた中で 印刷の普及も早く、また識字率も古くから高くその分 本を作れる人自体も今やコミケなどに見られるように相当数である。 人間が感じる価値は希少性によっても決まるものであり、 現代日本では書籍の価値はたいしたものでもないのだ。むしろ江戸時代からかも。 貴重な本というものもあるが、大抵はコピーや現代語訳があるし。 「人が愚かであるほど、政府にとっては御しやすい。」という言葉もあるように 儒教圏などでは「庶民まで教育を受けたら、農民も労働者も文字が読めるようになり、 「斯文掃地」(文化が地に捨てて掃いたものとなろう)」といわれてきたが (キリスト教圏などでも似たようなことは言われていたらしいが) 日本はまさしくそれを古来よりやってしまっている国なのだ。 続きを読む

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