「というわけで、予告通り3回目を見てきたぞ」
「状況はどんな感じだい?」
「TOHOシネマズ府中ではまだ1日5回上映だ。12/1上映開始の映画で12/28の段階でこれは、かなり良い成績と言える」
「東宝そのものが応援しているからじゃないの?」
「客は40人ぐらいいたかな。確かに満席にはほど遠いが、ガラガラというほどでもない。平日の昼間、というか夕方に近いかな、その状況では割といい感じではないかな」
「なるほど」
「だから、近年の映画の中では割と順当にヒットしている部類に入ると思って良いと思うぞ。ただ、昔のヤマトの感覚での大ヒットを期待すると物足りないかも知れないが」
「物足りないか」
「しかし、そのへんは時代や状況そのものが違うとも言える。今や、映画館に通うのは20代より50代と言われる時代だ」
「50代かよ」
「おいらなんて、若造さ」
今回のテーマ §
「今回のテーマはなんだい?」
「後ろの席で見る」
「は?」
「通常おいらはC列で見ることが多い。状況次第で多少前後にずれてA~E列ぐらいの範囲で変動するが、要するに前から3列目が多く、だいたい前から1~5列目に収まると言うことだ」
「じゃ今日は?」
「走れケー100じゃなかった、K-2という席で見た。後ろから数えて2つめだ」
「なぜ場所を変えたの?」
「印象が変わるかと思ってね」
「それで変わったの?」
「最初はスクリーンが小さく見えると思ったけど、慣れてしまうと大差ないな」
「ははは」
「あと、さすがに3回目になると、トイレを我慢して粘らないで、途中でスクリーンを抜けてトイレに行ったよ」
「それだと見落とすシーンが出るだろ?」
「絶対に外したくないシーンは外さないタイミングで出たからOKさ」
「どのシーンを外したくなかったの?」
「イスカンダル上陸戦、特にコスモゼロからちょろっと見えるアナライザー」
「ははは」
「でもこれだけ長い映画ならトイレ休憩が欲しいな。ちなみに昔見たインド映画にはあったよ。休憩時間が」
感想 §
「少し感想を言おうか」
「うん」
「まず、3回目ともなるともう泣いたりはしないと思った。なんとなくだらけながらスクリーンを見ているだけと思った」
「うん。ノベライズも入れると3回じゃ利かないものね」
「しかし、それは間違っていた。やはり始まってすぐ涙が出てきた」
「ひ~」
「それから、ワープテストのときだが、実はアニメと違ってガミラス機が来ない」
「うん」
「でも、来ないと油断しているとワープ後に来る」
「そうだね」
「アニメだとミサイルが当たる瞬間にワープに入る」
「うん」
「でも、SPACE BATTLESHIP ヤマトだと、ミサイルと考えろと沖田から命令された艦載機が体当たりする瞬間にワープに入る」
「そうか。ミサイルだと思って見ていると同じなんだ」
「ちなみに、ミサイルと考えるのは、ガミラスの天井都市の全ビルと同じだ。あれもミサイルとしてヤマトを襲った」
「確かに」
「それから、古代の両親の死因は遊星爆弾。三浦半島かステーションかの違いはあるが、結局死因は同じ」
「ははは」
「それから、『最高に燃える状況』の台詞も2回出てくる。1回目は斎藤が言って、2回目は古代。これも凝った伏線だ」
「ふむ」
「あと、ヤマト出発時、ミサイル撃破後の藤堂の司令室のシーンで流れる音楽が微妙だ。サントラにも入っている曲を切り張りした感じだが、サントラそのものには入っていない」
「なるほど」
「実はもっと別に重要な感想があるのだが、それは明日にまわそう」
「ええっ!?」
「ヒントはスコッティ」
「酒? さすがは先生、引き受けた」
「いや、ヤマトカクテルの話じゃないから」
辛口の感想 §
「辛口の感想は無いの?」
「あえて訊きたいなら言う」
「頼むよ」
「CGが細かいモデリングに頼りすぎ。カメラとライトで魅せるのがおいらの理想だが、特にカメラがまだ甘いと思う。『それは誰の視点か』という意識が甘い」
「そうか」
「ライトは、おいらならもっと大胆に影を作るために使うが、これはどこまでが批判でどこからが趣味か微妙だな」
「カメラは違うの?」
「うん、カメラは趣味抜きで甘いと思った」
「そんなにカメラとライトにこだわってるの?」
「うん。だって少ない手間で見栄えを良くするにはそれが強力だから」
「なるほど」
「でも、Poser使ってるとあまり自由にならないのが不満」
「自由度が低いの?」
「ソフトそのものはそれなりに自由なんだが、背景に使うモデルをはみ出さない構図となると制約されてしまう」
「難しそうだね」
「でも、背景が宇宙ならそんな制約を考えないでもっとカメラを自由に振り回せるはずだ」
「そこまで言うと、確かに辛口だ」
「白組さん、もしご意見番が必要なら雇ってくれ。いやマジでそろそろ真面目に転職が必要になってきているので」
「どういう意味?」
「単純に今の仕事は採算が取れなくなったというだけの話」
まとめ §
「最後にまとめてくれる?」
「うん。まとめるぞ」
「最終結論は何?」
「スクリーンとの近さとか、スクリーンの正面であることにこだわらないなら、入り口真上の先頭座席は特等席だと分かった。背もたれに寄りかかってよし、前の手すりにもたれてよし。姿勢の自由度が高いから疲れにくい。しかも後ろでありながら手前に席がないので、視界も広い。通路に近いから出入りも楽」
「ヤマトの話をしてよ」
「そうだな。やっぱりヤマトはいい」
「そんなに?」
「あと1回、SPACE BATTLESHIP ヤマトは見たいな」
「でも、辛口の感想はCGのヤマト描写に向けたものだろう?」
「うん。いいポイントだ。実はヤマトはいいと言ったときのポイントはヤマトというメカよりも、乗組員達を示すからだ」
「ええっ? そうなの?」
オマケ §
「第1艦橋の配置が気になる」
「どうして?」
「一部がアニメと非互換だからだ」
「古代の左が南部だっけ?」
「第1艦橋右舷側に緑の制服の女性2名がいて、前が相原。後ろが不詳なんだ。気になる」
「確かに、誰にあたるのか分からないね」
「と思ったらWikiPediaに佐々木と書いてあった」
「誰?」
「名前はジュニアシネマズ文庫で判明と書いてあったので慌てて調べた。p191に確かに佐々木と書いてある。相原の後ろの女性であるかは不詳なのだが、第1艦橋の他の全員がおおむね誰だか分かっているので、彼女が佐々木なんだろう」
「そうか」
「それにしても、原田佳奈って俳優名まで明らかになっているとは、マニアって恐ろしいな」
「左舷側は?」
「青い制服の男と、真田なのかな。はっきりしないけど。一説にはこの男が太田らしいのだが」
「そうか。そこも微妙だね」
「一応、第1艦橋に席がある全員に名前があると予測しているのだが、まだ完全に見切れていない。まだ曖昧さが残る」
オマケ2 §
「BT1が森雪機。BTはブラックタイガーだろう。CZ1が古代機。CZはコスモゼロだろう」
オマケの嘘 §
「ガミラスを前に、嘘が露見したとき、イスカンダルが嘘だと知っていたのは藤堂、沖田、古代が確実」
「うん」
「でもさ。佐渡も知っていたと思われる」
「なぜ?」
「古代はその場にいた全員を説得したのだが、実は佐渡には声を掛けていない。佐渡も沖田を問い詰めようとはしていない。むしろ、沖田に誰も会わせないように振る舞った」
(2011/01/02追記:しかし4回目の鑑賞で、違うかもしれないと思った。佐渡が沖田を守ったのは患者としてであって、佐渡が嘘を知っていたわけではないようだ)
オマケ憶えていますか? §
「古屋の最期って、まるで柿崎の最期」
「下らない話をしていたら、いきなり不意打ちで撃墜されるってパターンね」
「PS2のマクロスゲームでさ。柿崎機で、とあるミッションに出撃すると撃墜されてすぐ終わるって仕掛けが入っていたよ。ははは」
「ええっ?」
「戦闘パートに入らず、ムービーだけで終わり」