「どうでもいい与太話だ。読み流せ」
「何を語るんだい?」
「小学校1年生時代の自由帳が出てきたので、一部抜粋してお届けする」
その1 §
「なんだこれ」
「おそらく海底軍艦だ」
「本当に言い切れるの?」
「次がその根拠だ」
その2 §
「なんだこれ」
「上下は分からないが、真ん中はイ-403と書いてある」
「潜水艦?」
「イ-403は海底軍艦に出てくる架空艦で実在しない。海底軍艦を知っていて描いたという解釈以外あり得ない」
「海底軍艦知ってるって、どんな小学1年生なんだよ」
その3 §
「かといって、海底軍艦しか知らない、というわけでもないみたいだ」
「これは?」
「イ-402と書いてある。こっちは実在艦だ」
「一応カタパルトが描いてあるから、潜水空母だってことを理解しているわけだね」
その4 §
「なんだこれ」
「スカイ1って書いてあるからきっとスカイ1なんだろう。なんで地下にあるのか分からないけど」
「意味不明だね」
「でも、海底軍艦だけじゃなくて謎の円盤UFOも知ってるガキだったことが分かる」
その5 §
「なんだこれ」
「サンダーバード2号だろう。ちなみに、1号っぽい絵もあった」
その6 §
「なんだこれ。色が付いてるけど」
「マイティ号だろう」
まとめ §
「というわけで、小学1年生で既にサーダーバードとか謎の円盤UFOとかマイティジャックとか海底軍艦とか知ってるガキであったわけだ。わははは」
「末が恐ろしいね。どんな大人になるか見てみたいものだ」
「オレだよオレ。オレを見ろ」
「ぎゃふん」
「で、このあとはどうなるの?」
「学校に退屈して頭のいい子からただの人に転落する」
「それで?」
「そして、小学4年の時にヤマトに出会う」
「その結果どうなるの?」
「クラスのほぼ全員が敵になる」
「どうして?」
「あんな幼稚っぽいの、あんた見てるのといじめられる」
「えっ?」
「後から大学生を中心にブームになることを思えば、小学4年程度の子供がヤマトを『幼稚』呼ばわりするのはどうかと思うが、たぶんほとんどが見てないからイメージで語ってるだけだ」
「そうか」
「で、敵にならなかった2人が今どうしているかというと、知り合いのために中古パソコンを買い込んで修理して安く売る理髪店店主と芸術映画のプロデューサーだ」
「普通じゃねえ」
オマケ2 §
「で、中学生の時にハーロックが放送開始」
「今度は受容されたのだね?」
「『友よ』ばかりでつまらんと一蹴された」
「ぎゃふん」
「まあ確かに、いくらハーロックが馬鹿やってピンチでも、『友よ』と一言言うだけでアルカディア号が助けてくれる。そこで、『いいわね男の人って』と思うか、つまらないと思うかは人それぞれだろう」