「南極大陸第8話は、倉持はんが南極に置き去りにした犬達の家を1軒1軒まわるという話である。さすがに、ヤマトにはそういう話はない。いくらなんでももうヤマトのパターンは見出せないだろうと思った」
「さすがにそうだよな」
「そうそう。そう思って見始めたんだ」
「一件落着だね」
「と思うだろ?」
「えっ?」
「いきなり、辞表なんだよ」
「は?」
「いや、目を丸くしたね。数日前に完結編を見たばかり」
「なんだよ」
「だからさ。ディンギルでまだ生存者がいるし、一部のヤマト乗組員も洪水の中に落ちて助けを待っているはずなのに、島がもう無理だと言うから救助できずにそのままヤマトは地球に帰還してしまったんだよ。でも、心の痛みに耐えきれず古代は辞表を提出したんだよ。冒頭はそういう話であった」
「ぎゃふん」
犬達の運命 §
「犬達のドラマは結局『モスクワさよならを打ち続けています、ケニア、パニック状態に陥っています。北京、リオデジャネイロ、出力低下、電波キャッチ不能、関東地区放射能0.5キロ降下』という感じの滅びを目前にした物語なんだよ。徐々に仲間が死んでいく話」
「ぎゃふん」
「しかも、クライマックスのBGMはスキャットだし」
「ぎゃふん×2」
逆算すると §
「しかし、逆算して考えると、古代進も自分が死なせた部下の家を1軒1軒まわりそうだ」
「そんなドラマはないけどね」
「でも、十分にあり得る話だ。あの性格ならな」
「それはうざいと思う偉い人もいそうだぞ」
「だから永遠にでは降格人事でパトロール艇の艇長かもしれん」
「ぎゃふん×3」
「完結編ではちゃんとヤマト艦長をやれているが、そこはデスラーのお気に入りだからかもしれない」
「デスラーに会いに行かせるなら、お気に入りをってことだね」
「そうだ。だから、辞表を出しても誰も引き留めない。デスラーは既に死んでいると分かった以上(本当は死んでないけど)、ヤマト艦長は沖田の方がいい」