「IS12Tが投票1位って驚きだね」
「確かにそうだな」
「こんなに人気があったんだね」
「いやそこじゃない」
「えっ?」
「IS12Tないし、WP7というのは、想像を絶するネガキャンに曝されていたわけだよ」
「ネガキャンって、ネガティブキャンペーン?」
「そう」
「どういうこと?」
「使う前から論外として切り捨てられたり、そもそも取り上げられないことも多い。まるで、市場にはiPhoneとAndroidしかないかのような論調すらある」
「それがネガキャンになるの?」
「もちろんさ。部外者がもはや選択の候補にすら加えない。情報が無いんだから」
「そこまで行くと選択の公平性もないね」
「そうさ。これはぶっちゃけ言ってしまえば、いわゆるシカトだよ。いじめそのものだ」
「そうか、シカトされても票が伸びたことに意味があるのだね」
「だからさ。得票は本来の得票よりも低めに出ていると思われるのだが、それにも関わらず優勝とは、真の潜在力は優勝以上ってことだ」
「なるほど」
ある意味意外では無い §
「この数値はある意味で意外では無い」
「どうして?」
「末端レベルに行けば行くほどiPhoneやAndroidには怨みばかりが目に付く。こっちが驚くほどだ。持ってかっこいい人気デバイスというイメージが崩れる」
「そんなに?」
「一方で、IS12TないしWP7.5にはほとんど悪評を聞かない。これも驚くほどだ」
「君がIS12Tユーザーだから悪評を避けて通っているのじゃなくて?」
「そういう話は全く無い」
「にわかには信じられないなあ」
「全くそうだ。そもそも自分でも信じられないよ」
「ぎゃふん」
「ちなみに、ここはもうちょっとこうすれば……という意見が確かにあることはあるのだが、建設的なMSへの提案等になってしまい、あまり恨み言につながらない感じだ」
「たとえば?」
「SkyDriveのアプリが出たろ。あれなんか、クラウドのファイル管理の改善の要望が形になったものだろう」
「じゃあ、君はこれから胸を張ってIS12Tを使い続けるのかい?」
「いいや。今まで通りだね。自分が良ければそれでいい。意識なんてしないのがいちばん。自分の一部になる方がいい」
「かっこいいクールなデバイスよりも?」
「そうだ。かっこいいデバイスよりも、存在が意識されないぐらい自然に身体の一部になるデバイスの方がいい」
「でも、見せびらかすなら、格好いい方がいいじゃん」
「おいおい。他人には見せられないプライベート情報の塊なんだぞ。目立たない方がいいに決まっている」
「ぎゃふん」
「逆に言えば、見せびらかすことができるっていうのは、本当には使ってないってことだね。重要なプライベート情報は詰まってないから他人に見せられる」
「ほらほら、これ見てよ……って見せびらかすマシンは実際には使えないかもしれないってことだね」
「あくまで可能性の話だがな」