「バトルスピリッツ ソードアイズの第1話を見たが凄いぞ」
「どこが?」
「なんと魔動王グランゾートっぽいぞ」
- 主人公がつんつん頭の少年でスケボーに乗って、変な場所に入る
- ファンタジー的な世界観
- ロボットが出てくる
- サンライズ製作
「ロボットに乗るのか?」
「乗らないけど、EDはロボットが運転するサイドカーに乗っているな」
「えー」
「既にロボット戦はやらないで、カードバトルになる。そこは時代の違いだから仕方がないが、そういう時代的なリニューアル要素を横に置くとグランゾートっぽいぞ」
オマケ §
「なんかEDに鳥さんが出てきたのだ」
「なんだよ、それってグランゾートじゃなくてワタルっぽいぞ」
仕切り直し §
「大まじめにソードアイズ第1話感想の感想を語れよ」
「うん。この話は神話と宣伝で語られているが、実は神話というよりも典型的な貴種流離譚なのだ」
「凄くベタベタなパターンというわけだね」
「しかし、ベタベタなパターンをけっこうひっくり返すのがバトスピだからな」
「えー」
「ブレイヴを見ろ。魔族から人類を救うために未来に召喚された弾は、結局、地球リセットから人類と魔族を両方救うために、一部の魔族と人類を敵にまわしたぞ」
「ひ~」
「だからさ。お供の力を借りて知恵と勇気で各地の問題を解決してまわり、最後には認知されて王族に戻って終わり……という話なら面白くない。単純な貴種流離譚に収まらない部分余白の部分が芳醇だから良いわけだな」
「たとえば?」
「初戦で素人ながら敵に勝つ。ベテランのアドバイスがあればこそ可能となることだ。しかし、指示を待たないで自分で行動していることもある。少年が自立していくことは前向きだが、性急な自立はたいていしっぺ返しを食う」
「じゃあ、このアニメは何なんだい?」
「実はガルキーバに似ている」
「その心は?」
「ガルキーバは普通の少年が実は異世界の戦士だったという話だが、家族や仲間を含め、日常の世界の中でそれをどう受け入れていくかという、かなり日常に足が生えた話をしていた。ソードアイズもそれに近い感じだな。鉱山都市で生活しているライブ感の描写が非常に良い。遊び仲間もいれば、主人公本来の子供らしい夢もある。本当ではないらしいが、心配してくれる家族もいる」
「ガルキーバじゃ分からない人も多いと思うよ」
「ならば、りりかSOSと言っておこうか。戦士に変身することは夢のようなきれい事だが、本当にそれが起こるときれい事では済まされないことがきちんと描かれた」
「じゃあ、君の結論は?」
「もうちょっとバトスピを見ているかな」