「中川一政全文集第2巻をチェックしに杉並中央図書館に行ったのだが、せっかくだから2階の資料室にも寄って和泉の羽根木について質問したところ、予想外の形で答えが出た」
「その答えとは?」
「簡単にまとめると以下のようになる」
- 新編武蔵風土紀稿の和泉村の項目に小字名として羽根木が載っている。つまり少なくとも江戸時代から存在していた地名(小字名)
- 和泉と羽根木は同格の名前ではない。和泉村の中の一部が羽根木と呼ばれる
- 世田谷区の現在の羽根木との関係は不明だが、飛び地ではない。【和泉村の羽根木】は、【和泉村の一部(小字)】
- 和泉村の一部だったで、素直に杉並区和泉として存続し、地名は消滅したと思われる
- 昭和4年の地図に記載があって昭和14年の地図に記載が無いことから考えて、【和泉の羽根木】の地名は1932年(昭和7年)の杉並区成立の時に消えたものと思われる
「君としてはどうなんだい?」
「世田谷区の羽根木の飛び地ではないかと思って世田谷区の方に質問に行ったのは大間違いだった。これはびっくり」
「まさか、同じ地名がそこにあるとは思わないよね」
「でも、いつからそこにあるのか。なぜそこにあるのかまでは調べ切れていない。また、
和田堀町時代の羽根木という地名の扱いも調べ切れていない」
「和田堀町時代なら調査可能に思えるね」