「実は出渕さんは意外とローダンの初期が好きで、ヤマト2199にもローダンの序盤の影響が出ているような気がしてきた」
「球形の宇宙戦艦は出てこないぞ」
「こう捉えるのだよ」
- 地球人の宇宙船(異星の技術)がたった一隻で滅びに瀕した大帝国の首都惑星に乗り込んで、対立もするが彼らを救う
- 一緒に、帝国の偉い人を1人連れて行く
- 地球人と少し良い仲になる誇り高い女性の異星人が出てくる
「つまりなんだい?」
「こういう対応関係になる」
- 異星技術の宇宙船(ヤマト、ガニメード)
- 滅びに瀕した大帝国(ガミラス、アルコン)
- 帝国の偉い人(ユリーシャ、アトラン)
- 誇り高い女性(メルダ、トーラ)
「そうか。ガニメードはスプリンガーからかっぱらった宇宙船で、ヤマトの波動エンジンはイスカンダルの技術なんだね」
「ガミラスは滅びないというのはヤマト2199のオリジナル展開で、あまり宇宙戦艦ヤマトらしくない。だがローダンの初期の展開から言えば、地球人に好意的なアトランさえいれば、大帝国は彼のものであり、必然的に地球人と敵対しない」
「そうか。分かったぞ。ヤマト史上最もインパクトが弱い兵器ランキングに絶対ランクインしそうな火炎直撃砲が登場しちゃうのは、それがトランスフォーム砲だからだ」
「かもね。ゲートが存在することも、それがフィクティヴ転送機か何かに対応するからかもしれない」
驚愕の事実発覚 §
「いやね。すっかり忘れていたのだが」
「何だよ」
「WikiPediaの宇宙英雄ペリー・ローダンの架空の兵器一覧を見ていて気づいたのだがエクスプローラー船の名前はEXが前置されたナンバーなんだよ。EX=777とかEX=1068とかEX=2115とかEX=2333とか」
「な、なんだって!? EX-178を彷彿させるじゃないか」
「しかも、説明はないがね。EX=17008っていうのがあった」
「ひ~」
「冗談抜きでヤマトの2199の背景にローダンの亡霊が浮かび上がってきた」
更なる疑惑 §
「ヤマト2199には、ガミラスの大型艦には人名をもじった言葉が付いているという特徴がある」
「そうだね」
「最初はもともと存在するドメラーズに合わせたネーミングかと思ったが、小物のゲールまで自分の名前をもじった戦艦を持っているとなると、どうもそれだけではないような気もしてきた」
「それで?」
「実はうっかりしていた。ローダンが最初に手に入れたスターダスト級戦艦に付けた名前はスターダストIIで、最初にアルコンからかっぱらったインペリウム級はタイタン。そして、スプリンガーからかっぱらったのはガニメード。それらは特に人名ではないので、油断した。でも、後年の旗艦がクレストIII等だったりするわけで、軽巡洋艦は【都市名クラス】だったりして都市の名前が付いているが、大型艦は人名が付いているのだよ。ジョン・マーシャルとか」
「ひ~」
「ティフラー(ジュリアン・ティフラー)とか、初期の大物登場人物の名前が後年の大型艦の名前になっている例が多い。そうでなくても、マルコ・ポーロのような歴史上の人物の名前だね。要するに、ニミッツのような人名を空母に付けるアメリカ海軍のやり方と同じ。そうすると、執拗に大型艦に人名のもじりを付けるヤマト2199にも影響があったりしてもおかしくない気がしてきた」
「なんてこった」
「ちなみに、波動防壁というバリアの存在について、これもローダンからの影響か否か考えてみたが良く分からなかった」