
「1993年7月25日完成 2015年11月10日艦載機修復 フジミ ウォーターラインシリーズ 軽巡洋艦『神通』と2015年11月11日完成 フジミ 特シリーズ 軽巡洋艦『神通』だ」
「1993年と2015年に同じ模型を作ったの?」
「ほぼそう。厳密に言うと、1993年のはウォーターラインシリーズで、2015年のは特シリーズなのだがね。金型は同じと思われる」
「どっちもフジミ?」
「そうだ」
「なぜアオシマの神通を作っていないの?」
「今の自分と比較するため同じものを選んだ」
「なんでフジミ神通にこだわったの?」
「1993年のは出戻り第1作ということになる。このあとしばらく作ってないけどね。本格復帰は【紅の豚】の頃だと思う」
「なんで【紅の豚】の頃なの?」
「あれは原作が模型雑誌掲載なので、その頃から模型雑誌を見るようになった」
「なぜフジミの神通を作ったの?」
「当時は4本煙突の5500トン軽巡が好きだったから。寄りによってダメなキットを作らなくても……と怒られた」
「実際に作り直してどうだった?」
「ダメだった」
「ひぃ~」
「いろいろと組みたて方を模索して、かつ、ヤスリ大活躍」
「どこがポイントだった?」
「以下の4点かな」
- 主砲の向きが狂いやすい
- 艦橋は隙間と段差ができる (その上前面にはモールドが存在しない箇所がある)
- 艦橋前の機銃の台座は確実に隙間が残る
- 煙突の上部が少しずれる
「対策は?」
「主砲は、シールドを接着せず取り付けて、砲身の向きを決定してからシールドも接着して固定した。艦橋は執念で隙間をなくしてヤスリで段差を削った。機銃の台座は穴が小さいので対策しなかった。煙突はダボを削って位置を調整して接着した」
「大変だね」
「愛がないと作れない」
「愛か」
「このキットを作って愛に目覚めたよ。愛があれば先に進めることもある」
「じゃあ。このキットはお勧め?」
「愛があっても無くてもお勧めしない。手間が掛かるだけ」
「じゃあ、なんで作ったんだよ」
「意地?」
「じゃあさ。あえてこれを作るという人がいたらどうする?」
「頑張れ。限界を超えろ。1隻ぐらい失敗してもめげるな。安いからもう1つ買え」
「君も2つ買ったんだね?」
「1つは失敗したよ。なめて掛かったら返り討ちに遭った。油断したらそこで死ぬぞ」