「実は、初期のいくつかのヤマト画には【第3艦橋の根本は太く短い】という共通の特徴があることに気付いた」
「これはどこだい?」
「上は松本版ヤマト。下は学習雑誌の絵物語で出典が違う」
「当初は描き方が下手だったということかい?」
「いや。これは初期のラフの中に似たものがある。そのラフでは波動砲口が小さいという特徴があって、それも共通している」
「つまりなんだい?」
「これは、似ていない下手なヤマトなのではなく、決定稿ではない初期案のうちの1つを利用して描かれたものではないか」
「その初期案の特徴とは?」
「取りあえず共通特徴として気付いたのは以下の2点だな」
「それは何だと思う?」
「ぬえがクリーンナップする前の松本ラフの原型ヤマトではないだろうか……という仮説を思い付いた」
「ぬえのフィルターが入る前の姿だね」
「そうだな。それはスマートではなくやぼったいが味がある」
「話はそれで終わり?」
「いや。実は松本零士はぬえメカを描けなかったのではないだろうか。自分でデザインしたメカであっても、ぬえを経由したメカは描きにくく、最終的にアルカディア号はコピーの切り抜きになって行ったのではないだろうか……ということを考えたが事実かどうかは知らない」
「えー」
オマケ §
「同様に、999も描きにくかったのではないだろうか……という気がしないでもない」
「リアルなC62とスハ44系はそれはそれで松本メカのラインではないわけだね」