「実は凄くややこしいことに気付いた」
「それはなんだい?」
「杉並区永福2-15-15に自然公園が存在することに今日気付いた」


「それで?」
「しかし、これは区立公園でも都立公園でもなかった。区立公園一覧にも都立公園一覧にも載っていない」
「どういうことだよ」
「これは【東京における自然の保護と回復に関する条例】に基づいて設置された自然公園と看板に書いてあるが、この条例が参照する【東京都自然公園条例】には東京都が管理する都立公園以外の自然公園を設置する場合の条項も存在した」
「つまりなんだい?」
「この公園は杉並区のものではない。東京都の【東京における自然の保護と回復に関する条例】に基づいて設置された自然公園ではあるが、都立公園でもない」
「じゃあ私立の公園かい?」
「東京都の条例で設置された公園だから単なる私立公園とも言いにくい」
「うむむ」
「しかも、案内板は東京都と杉並区の連名で建てられているから区立公園ではないが杉並区も無縁とは言えない」
「じゃあなんだ?」
「何とも形容のしがたい不思議な存在としてここにあるのではないだろうか?」
「東京都と杉並区が関与して設置された公園ではあるが、都立公園でも区立公園でもないわけだね」
オマケ §
「ついでに言えば、防火水槽の立て札も立っているから消防庁も関与している可能性が……」
「えー」