「夫婦別姓が家族制度を破壊するという意味不明のアホな国家議員の意見が横行する昨今ですが」
「昔は姓なんてなかったり、コロコロ変わったりするけど、家族はあったね」
「実は昭和18年の以下の本を見ていたらもっと凄いことが書いてあった」
- 人間と機械 : 科学随筆 文化と創造
- 永雄節郎 著
- 書物展望社
- 昭和18
「なんて書いてあったの?」
「279ページによると、【メートル法が家族制度と破壊すると言う意見】があったらしい。しかも、法律をどうするという話だからおそらく国会議員だ」
「なんだそりゃ。意味が分からないよ。なぜ長さの尺度がメートルに変わるだけで家族制度が壊れるんだよ。関係ないだろ」
「知らないよ。筋が全く通らない」
「つまりなんだい?」
「分かったことは以下の通りだ」
- 戦中の国会議員もアホなことを熱心に唱える人物がいたらしい (今と何も変わらない)
- 夫婦別姓ならまだしも家族と関係があるが、メートル法ではどこに家族と関係があるのか全く分からない
- 昭和18年でも公然とアホを批判する人はいた
- 昭和18年でも公然とアホを批判する本を出版することはできた
- しかし、アホ達に導かれた日本の【自滅】を阻止する力にはなっていなかった
「アホアホって、そこまで言って良いのかよ」
「272ページには【ABCは英字(敵国字)じゃない。味方のドイツ、イタリアでも使ってるんだぞ】という突っ込みが入っていたから、みんなアホだったみたいたぞ」
「えー」
「おそらく、大正後半から昭和初期に掛けての急速な社会の変化への反発が昭和8年前後から出ているだけで、本当に排斥されたのは開明的な社会の進歩そのものだろう。戦争や敵とは単なる口実に過ぎないと思って良いのではないか」