ゆるゆると昔のエピソードを見る試み。次は第10,11話。このあたりになると実は何回も見てます。おさらい。
お兄ちゃん! §
ある意味でいちばん好きなシーンですね。
土門と鬼道の会話が頂点に達した瞬間に乱入する音無。
話がいきなり熱血からドロドロに転落していきます。
まあ冬海は最初からドロドロですけどね。でも、あれはシンプルな物語的な対立構造のドロドロ。鬼道のドロドロはそれとは違います。
恐い顔の音無 §
一瞬で消えてしまうので分かりませんが、冬海の告白を聞いている雷門一同の中で音無がもの凄く恐い顔をしています。
たぶん、帝国への憎悪が音無の本音で、普段は作り笑いをしているのだと思います。
稲妻KFC §
土門が河川敷で一緒にプレイしたのは稲妻KFCですね。
よく見るとここにも出ていた稲妻KFC。
実はここで変わる §
実は9話までは頭悪い系の超次元サッカーアニメなのに、10話を契機に直球勝負のストレートアニメに変貌します。10話11話は必殺技がほとんど意味を持ちません。問題を打開するのは告発する土門の勇気であり、ネチネチと冬海を追い詰める雷門夏未お嬢様であり、語りで円堂と響木の心を動かす鬼瓦です。
そういう意味で、決定的なのは土門をかばおうとして本人から事実だと告白される円堂です。ここから熱血超次元サッカーアニメが継続不可能であることが明確になります。熱血で問題を解決できないことを突きつけられて呆然となる円堂。ここがターニングポイントです。
鬼道の部屋に来る影山もそう。
わざわざ響木に会いに来る影山もそう。
河川敷に来る鬼道も、イナイレの定番展開だとどう考えても【河川敷の決闘】になるはずですが、なりません。
実は第10話から13話までは影山4部作とでもいう【別の世界ではないか】という印象を持っています。12,13話をじっくり見るとともに、10,11話ももう一度見たい気がします。
おお影山 §
実は響木をその気にさせたのは影山と鬼瓦です。
影山がわざわざ雷雷軒に来なければ。
鬼瓦が余計なことを言わなければ。
響木は監督を引き受けなかったかもしれません。
更に、影山は鬼道の部屋に行って説得することで、逆に鬼道に反影山の決意をさせてしまいます。
そういう意味で、影山の真意が気になります。
あれはどこまで意図的な展開なのか。
それとも彼の限界なのか。
実に面白い展開です。
鬼道父には下手の影山 §
帝王としてふんぞり返っている影山ですが、鬼道父に対してのみは目上の人間として丁寧に接しています。二人の関係はどうなっているのでしょうね。
まとめ §
10話から先は神がかった作りの凄い世界だと思います。
ここで、全く別の世界に突入しています。
人の作ったものに神という言葉を使うのは嫌いで、【神作画】のような用語は使いたくありません。
ですが、あえてここでは【神がかった】という言葉を使いました。
本当に奇跡のように凄い。
10話で圧倒的に強大で恐ろしい影山を描きながら、11話になると影山の限界を描いてしまう。
そもそも、本当に勝てるのかと鬼道に詰め寄る影山は、逆説的に自分自身の弱さを露呈してしまっています。
実に面白い。
オマケ §
「秋。イナズマヒーローに代わる新しいスローガンを考えたぞ」
「円堂くん。どんなスローガンなの?」
「イナズマヒースローだ!」
「ヒースローって何?」
「飛行場だよ。必殺タクティクス・イナズマヒースローを発動するとサッカー場が飛行場になって、選手全員が離陸するんだ」
「離陸してどうするの?」
「空中で回転しているデスゾーンの発動選手を迎撃するんだ」
「どうしてイナズマJFKじゃダメなの?」
「それじゃ稲妻KFCと紛らわしいじゃないか」