「実はクラウドの仮想マシンを畳んでローカルのサーバに役割を集約したのだが、少し重すぎる感じがしてな。メモリを増設した」
「ローカルのサーバって?」
「PRIMERGY TX1310 M1だ」
「もともといくつ入ってたんだ?」
「4GB RAM。買ったままの状態。まあ最初はただのファイルサーバだったので、この程度でもわりと実用になっていた」
「それで?」
「Webサーバを兼用させてMagSite2でオータムマガジンなどをホストしたらさすがに重くなった。そこで、プラス4GBをすることを検討することになった」
「2倍増だね」
「でもたった8GBだ。多いとは言えないよ」
「それで?」
「実際にAmazonを検索すると思ったより安いことが分かったので、4GB×2枚の商品を買うことにした。ともかく、規格を間違えないように、ノートPC用じゃないことと、DDR3L 1600MHzという数字だけ念入りにチェックした。仕様上は1.35Vだからね。1.5V用だとまずい」
「それで上手く行った?」
「実は一つ大ポカをした」
「それはなんだい?」
「この機種、公式にはECC付きメモリ対応なんだ。でもECCなしを買ってしまった」
「えー」
「でもこの機種のWikiを見るとECCなしの動作確認情報があったし、実際に刺したら動いたよ!」
「動いたのかよ」
「まあ、ECCがないと耐障害性は劣るが、今回はそこは考えないことにしよう」
「どうしてだよ」
「どうせ、高いECC付きメモリを買う金は無いし、スピード感重視で行動したいと思うし」
DIMMソケットの罠 §
「で、話はそれだけ?」
「もう1つあった」
「なんだい?」
「DIMMの挿入順序はマニュアルに書いてあった」
「ふむ」
「でも、この機種のDIMMソケット。上の2つと下の2つがペアだと思うだろ?」
「違うのか?」
「違うのだ。実は黒いソケット2つがペアで、青いソケット2つがペア。連続していないのだ」
「えー」
「マニュアルと基板上のソケットの名称を全て確認してから作業を始めて良かった」
「それで最終的にどうなった?」
「元から入っていたECC付き4GBと合わせて12GBで動作しているよ。これでしばらく様子を見る」
「12GBで満足?」
「本当は16GB欲しいところだけどね。12GBは貧乏人の妥協」
「ぎゃふん」
作業中の感想 §
「サーバの蓋を開けてメンテしようと思ったがドライバーが見つからない!」
「えー」
「ところが、PRIMERGY TX1310 M1のケースはドライバーなしでパカッと開いた。メモリ追加のために何かが邪魔になることもなく、ドライバーは最初から最後まで要らない」
「なるほど」
「つくづく、メンテナンス性の良いサーバだ。これが天下の富士通か」
「ブランドには価値があるってことだね」
「もっとも、凄く安かったけどな」
「安く買えたのなら最高じゃないか」