新日本宇宙軍重巡洋艦『N高尾』21 七七年の艦齢・N高尾最後の出撃
「88ミリ光年砲編もついに3冊目になった。4冊で完結予定なので、ここからクライマックスに向けて走って行くことになる」
「この艦でも高尾大活躍?」
「観光客から大人気」
「えー」
「要するにこの巻のテーマは終戦だからな。銀河七十七戦争もこれで終わる」
「平和か」
「とんでもない。終戦にまつわるゴタゴタがメインテーマなんだぜ。それを解決するためにみんな走り回る」
「戦争が終わっただけで平和じゃなかった」
「経済的理由で戦争は終わるが、トラブルの種が消えるわけではない」
オマケ §
「しかし、長くなった」
「どうしてだ?」
「たぶんね。撃って相手を沈める話ならもっと短くまとまる」
「撃たずに決着するのは大変ってことだね」
「しかし、これを書いたことで手応えはあったよ。何かを乗り越えた気はする」
「主役軍艦が一発も撃たない話でも?」
「主役軍艦が一発も撃たない話だからだよ」
「つまらないってこと?」
「とんでもない。交渉をまとめるためにブラフまで使い、自国に降りかかる疑惑を解消して、謎を解明しなければならない。大冒険だよ。高尾を降りて交渉の場に向かう広田艦長の味方は切れ者だが肝心なことはなかなか教えてくれない牧野アンナ教授しかいない」
「確かに大冒険だ」