TTFCで公開されている仮面ライダーBLACK SUN全話完走しました。
内容 §
仮面ライダーBLACKとBLACK RXのリメイクみたいなものらしい。(これらは数話しか見ていないので詳しくない)
しかし、ゴルゴム党はどう見ても自民党だし、下っ端の差別主義者は暴力的なネトウヨだし、怪人は被差別民だし、露骨な社会批判が込められていて、かつ、ネトウヨ側が明確な悪として描かれていることを特徴とします。
感想 §
見終わってみると、感想はデンデラに近いですね。
被差別側の子供達が、こっそり組織的な戦闘訓練を行っている光景は、デンデラの姥捨て山に捨てられた老婆達がこっそり組織的な戦闘訓練を行っている光景を彷彿させます。
しかも、かなり悲惨な話が最後まで悲惨なまま続きますよ。
結局創世王になってしまって、死を望む光太郎。
ゴルゴム党は結局倒せていない。日本の政権を担い続ける。
差別も収まらない。
怪人は弱い。弱者でしかない。
希望はもう、【後継者はいる】【抵抗の火は消えていない】というところにしかありません。
面白いですね。
とても面白いですね。
たぶん、ほんの数年の差で、今からだと作れないでしょう。
えげつない良作です。
たぶん、昭和ライダーの究極最終形です。
昭和ライダーの世界観は突き詰めるとこういう世界に行き着くしかないのでしょう。
それは、ライダー映画(オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー)で描かれる「ショッカーが日本を支配した世界で、警官がみんなショッカー」というのと同じようなことです。
ここで「正しい歴史から来た平成ライダー」だとか「信じる心が生み出す歴代ライダー達」等の救い手が不在だとすれば仮面ライダーBLACK SUNみたいな世界になるのでしょう。