2002年06月30日
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宇宙世紀の駄ッ作機 AHMR-17A ハロ(続きの続きの続きの続き)

Written By: トーノZERO連絡先

 正統があれば異端あり。異端の宇宙世紀史へようこそ。

 AHMR-17ハロは、サイド7へのジオン軍の潜入攻撃の戦禍より、フラウ・ボゥの所持品として難を逃れました。そして、フラウ・ボゥと共にホワイトベースに収容されました。

 軍人がほとんど戦死したホワイトベース内では、民間人も様々な仕事をこなさねば生き延びられない事態となりました。フラウ・ボゥは、親を亡くした幼い子供の面倒を主に見ることになりました。カツ・ハウィン、レツ・コファン、キッカ・キタモトの3人の子供が、フラウ・ボゥの責任の対象となりました。

 そこでAHMR-17ハロの存在は彼女にとって大きな助けとなったのです。何かの用事があって子供達から離れねばならないときや、疲れたときは、AHMR-17ハロを子供と遊ばせておくという選択が取れたからです。音声ユニットは単純ですが、学習機能に優れるAHMR-17ハロは、すぐに子供達を喜ばせる応答を修得したのです。

 しかし、戦闘中の艦内を呑気に転がりながら移動するなど、艦のクルーの迷惑になる場合もあり、一部の者からはハロを停止させるべきだという意見も出ました。

 この点について、ホワイトベース艦内の意見はほぼ2分されました。緊急時の艦内移動のときに足を引っかけてころんだら大変だという意見と、親を亡くした可哀想な子供から友達を取り上げるのは酷だという意見が対立したのです。

 この問題は主に、ハヤト・コバヤシとカイ・シデンのパイロット両名を先鋒として急速に対立が深まっていきました。秩序を重んじるハヤト・コバヤシと、子供に優しい一面を持つカイ・シデンは性格的にもともと合わない面がありました。しかし、本来戦闘になれば一致協力しなければならない二人が諍いを起こすことは好ましくないというブライト・ノアの判断により、第3の道が模索されました。そして、ブライト・ノア、ミライ・ヤシマなどが額を集めて相談した結果、もともとハロはアムロ・レイが作ったものだから、アムロ・レイに対策を取らせようではないかという責任転嫁的な結論となりました。

 毎日ガンダムの整備に追われるアムロ・レイは、この話を聞いて驚きました。ただでさえ時間がなく眠いというのに、ハロを何とかしろと言うのですから、驚くのも無理はありません。

 しかし、あのブライト・ノアからお願い攻撃をされると嫌とは言えません。自室にハロを持ち込んで、戦闘艦の装備品にふさわしい仕様に改修することにしました。

 まず、ホワイトベースの艦内戦闘管制システムとのデータリンク機能を取り付け、戦闘配備寺には邪魔にならない場所に自動的に移動して停止したり、子供達を安全な場所に誘導する機能などが付加されました。また、万一、一部が破損した場合でも危険な部品を撒き散らしたりせず、残された機能でできるだけ自分の始末を付けるように、ダメージコントロール機能を強化しました。更に、そのような事態がなるべく発生しないよう、部品をなるべ軍用規格のものと交換し、全体的な精度と安全性の向上を図りました。

 その結果、ハロは、サフィックスAを付けたAHMR-17Aとして生まれ変わりました。フラウ・ボゥは、ちょっと故障を直したぐらいにしか思っていませんでしたが、実質的にはホワイトベースの戦争システムの一部に組み込まれたのです。

 これにより、ハロは戦闘の邪魔であるという意見は消え去り、艦内は和を取り戻したのです。しかし、後々までハヤト・コバヤシは子供達に悪いことをしたと述懐しており、後年、フラウ・ボゥと結婚後に3人の子供を養子として引き取ることになります。

 さて、3人の子供達は、ホワイトベースに慣れるに従い、自発的に艦内のダメージコントロールシステムの一部を担うようになっていきます。その際、子供達はハロを通じて火災発生箇所を知り、消化器を持って走りまわるような状況でした。つまり、AHMR-17Aハロは、艦内用の移動戦術端末としての役割を立派に果たしていたのです。

 ハロの便利さに気付いた乗組員の一部は、自分もハロが欲しいとアムロ・レイに頼み込みましたが、さすがにエースパイロットとして過酷な戦闘の日々を送る彼にハロを製作する時間的余裕はありませんでした。結果的にAHMR-17Aハロは、1個だけ運用されるという状況が1年戦争終結まで続きました。

 しかし、ホワイトベース隊の記録が公開されると、世間の目はハロの可愛さに向けられました。可愛いマスコットロボットとして流行の兆しが見えると、さっそくいくつかのメーカーが、アムロ・レイに商品化の許可を申し入れました。

 続きます。


ご注意: このコンテンツは、「バーチャルネットライター と~のZERO歳」と呼ばれるサイトに書き込まれた内容を変換して、本サイトに転送したものです。このコンテンツの内容は、「と~のZERO歳」という仮想人格が書いたものという設定であり、謎のアニメ感想家トーノ・ゼロと限りなく近いものの、必ずしも同一人格ではないことをお断りしておきます。

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