2004年03月05日
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コンピュータの応用はまだまだ黎明期という言葉は、技術に満腹した人達の耳には届かない?

Written By: 川俣 晶連絡先

 神崎正英さんのサイトで、以下のような文章を読みました。

 ここで以下のように書かれています。

いずれにしても、ゲイツ氏が The effect of computer technology, he told them, is just beginning and opportunity abounds と言っているように、セマンティック・ウェブはおろかコンピュータ技術の応用自体まだまだ黎明期なのだから、可能性に目を向ける方が面白いだろう。

 この意見はその通りでしょう。まだまだコンピュータ技術には開拓されていない多くの可能性が残されています。

 しかし、最近の世の中の動向を見ると、未知の世界を開拓していくことに、コンピュータの利用者達は熱心ではないような印象を受けます。

 たとえば、ソフトウェアは高すぎるという批判の底辺には、新しい機能を開拓していくことに対してコストを払うよりも、現状維持で良いから安くして欲しい、という感情が流れているような印象も受けます。オープンソースの流行などにも、同じような構造が見えるような気がします。たとえばLinuxというのは、はっきり言って古い構造のOSです。開発の体制は新しいかも知れませんが、技術的には古いものです。泣けてくるほど古くさいOSです。そもそもWindowsのNTカーネルですら、既に古くなっているというのに、それよりも更に古い世代のアーキテクチャです。しかし、誰も古さを問題にしません。問題にされるのは、ソフトウェアに対する開発者の関わり方の新しさであるとか、無料のOSであるという話ばかりです。技術的な新しさにに対する興味が盛り上がっているという印象は受けません。

 そういうことから考えると、実は利用者は新しい技術に対して既に満腹していて、これ以上欲しがっていないのではないか、という印象を受けます。

 その点で、10~20年前の状況とは明らかに異なります。あの時代、確かに利用者は新しい技術を求めていました。明らかに役に立たないハードやソフトであっても、新しいだけで飛びつく人達がいたぐらい、それらは求められていたように思います。しかし、今は、明らかに役に立つ新しいハードやソフトであっても、それに飛びつかない多数派というものがいるような気がします。

そういえば思い出すのはアポロ宇宙船のこと §

 こういう、技術としての可能性が開拓し尽くされていないのに人々が満腹して興味を失う現象は、かつての宇宙開発を思い起こさせます。人類はアポロで月面まで行きましたが、そのあと、誰もが宇宙などもう価値のないものであるかのような態度を取るように変貌したような印象があります。月のような不毛の大地に行ったぐらいで終わりというのは、あまりにも面白くありません。やはり次は火星や金星に行ってみるべきだし、どうせなら人類が住める星が他にない太陽系ではなく、他の恒星系に向かうことも重要だと思っていました。しかし、そういうことへの興味が綺麗サッパリ世の中から消えてしまった感じがあります。

 もしかしたら、これからコンピュータ関係に起こる出来事も、同じような成り行きになるのでしょうか。コンピュータは現状維持するだけでよく、そのかわり安価になり続けるだけ。そんな未来が来るのでしょうか。

 もしそうなら、私のような新しいもの好きの人間が住める世界ではなくなってしまうかもしれません。

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