謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
今日の巌窟王の感想。
サブタイトル §
第十七幕
告白
あらすじ §
アルベールは、宇宙から降りてきた伯爵と向かい合います。
伯爵は、全ては復讐のために仕組まれたことだったと告白します。アルベールとの出会いさえも。
アルベールは伯爵に決闘を挑みます。
フランツはパリに戻り、アルベールと会います。フランツは、アルベールの母が、エドモン・ダンテスのフィアンセで、伯爵がエドモン・ダンテスであることを伝えます。しかし、既に手遅れだとアルベールは言います。
アルベールの母は、伯爵をエドモン・ダンテスと信じて会いに行きますが、エドモンは死んだと伯爵に言われます。それでも認めないアルベールの母に、伯爵は決闘の場所にそれと知らせずに来るように伝えます。
感想 §
伯爵の魅力に巻き込まれていたアルベールが、ついにその呪縛を脱しましたね。
明らかにアルベールの顔つきは、綺麗事のおぼっちゃまから、男らしいものに変わっています。
しかし、フランツの顔を見ると泣いてしまったりするあたり、やはり不安があるのでしょう。
たとえ泣いても戦わねばならないのが男というものです。
これを契機に、アルベールが一段階成長したことは間違いないでしょう。
それはさておき、アルベールを突き放して大人への階段に押し上げた伯爵の方はいったいどんな心情なのか。
伯爵は、訪ねてきたアルベールの母に対して、極めて温厚な応対をしています。彼女も復讐の対象としていないだけではなく、復讐鬼となった自分が彼女の愛するエドモンであるという事実すら否定しようとします。それはまさに、伯爵からの愛でしょう。
そこで浮上する本作品最大のポイントは、伯爵にとってのアルベールです。伯爵はアルベールの父を復讐の対象と考えていましたが、アルベールの母は対象にしてはいません。では、二人の間に生まれた子供であるアルベールは、伯爵から見て復讐の対象であるのか否か。ここに伯爵の苦悩があるようにも感じられます。愛する女性の子であると思えば、冷たくも扱えないでしょう。はたして、伯爵は決闘でいかなる態度を見せるのか。
今回は決闘前夜で終わります。
しかし、いきなり白い手袋を投げるアルベールという描写は、ワクワクさせますね。こんな時代錯誤な儀式が平然と描かれるとは。いかにも自然にそれを行うアルベールもさすがです。
今回の名台詞 §
伯爵「最初に伝えたはずだ。全ては必然だということを」
しかし、最初から真のニュアンスが伝わらないように配慮されていた、と言うことも事実ですね。