2005年06月06日
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檜山さんの「オンライン世代をイヂメないで」に答える

Written By: 川俣 晶連絡先

 檜山さんに一つだけコメントしておかねばなりません。

 檜山さんが書かれた以下の内容に関してです。

 檜山さんによれば、『川俣さんによれば、僕の知人のごとき発言は、「明らかに相性の悪い事例(銀行オンラインシステムとXP)を持ち出して、どうだできないだろうと言っているだけ」となります。それはそのとおりで、だからエモーショナルなものだと注記しておきました。』となります。それはそのとおりで、だから「無意味な文章として放言」と注記しておきました。

 檜山さんがどのような趣旨で書かれたかは、檜山さんの書いた文章を読めば分かるようになっていますので、もちろん分かります。

 しかし、書き手のコンテキストが、世の中に存在する絶対唯一のコンテキストというわけではなく、読み手にも自らのコンテキストがあります。書き手は、読み手が持つコンテキストに沿ってテキストが読まれることを覚悟しなければなりません。そして、書き手のコンテキストではなく、読み手のコンテキストに沿って文章を読むことは、しばしば「誤読」という状態を発生させます。

 一般論として読者には誤読の権利があるかという点については、「ある」と思います。ただし、技術標準文書や技術解説文書においては、可能な限り読者の誤読の権利を奪うような文章を書く必要があります。(誤読すると技術情報を活用できず、別の意味で読者の権利が損なわれるから)

 さて、書き手のコンテキストを逸脱して、読み手が自分のコンテキストで暴走することは、あまりお行儀の良いことではないと思います。しかし、たとえそうであっても、これは一言言いたい、という状況が発生することもあります。

 今回の私の件は、そのような状況です。

 従って、書き手のコンテキストに沿った行儀の良いコメントではないという意味で「放言」と称しています。そして、読者に対して誠意ある文章を収めない「無意味監獄」にカテゴライズしています。

ということを書くだけならすぐ書けたのに…… §

 以上のような文章を書くだけなら、さほど時間は掛かりません。

 それなのに、なぜ遅れたかというと、理由は2つあります。1つは、JIS X 4166を規格調整分科会に通すため、かなり時間と神経を取られたこと。

 もう1つは、ウォーターフォールについて意見を述べておかないと、こちらの気持ちは伝わらないのではないかと思ったためです。

 ウォーターフォールについて意見には2つの側面があって、それがなぜ問題であるのかという側面と、不当なスケープゴートに使われているという側面です。(いや本当に、だいぶ前からスケープゴート扱いだと思って見ていました)

 時間が無く、前者まで手が回りませんが、後者は以下に書きました。また無意味監獄にカテゴライズされていますが (笑。

話は最初に戻ると §

 最初に戻ると、檜山さんの書き記した「オンライン世代の愚痴」に意見しなければならないと思ったのは、その文章が典型的な「スケープゴート戦略」的な構造を取っていたためです。

 もう一度文章を再掲します。

[雑記/備忘]ウォーターフォール擁護論(1) 11:06より

ウォーターフォールはダメだダメだと言うヤツが多いけど、そういうヤツはウォーターフォールの勉強したことあるのかねぇ? XPがイイって言うなら、XPでオンラインシステム作ってみぃ、エッ、できるのか、ンッ、できるか? 作ってみろよ、ホレ、ホレ。

 これは、以下のようなロジックに当てはまる意見に見えます。

  • まず、ある事柄の問題点(XPではオンラインシステムを作ることが出来ない)を指摘します。まあ、それは確かに問題でしょう、という内容が書かれています。
  • 次に、正しくはこうだろう(ウォーターフォールならオンラインシステムを作れる)、と述べています。しかし、その記述も、前半で指摘された問題点と同程度の問題を含んでいたりします。
  • (前半がもっともらしいことによって、後半も同程度に確かであろうという印象を読者に与える。この文章では前後が入れ替わっているけれど……)

結論 §

 つまり、ウォーターフォールは不誠実な戦略によりスケープゴートにされたのではないかと強く疑っているわけです。しかし、だからといってウォーターフォールを守るために別の何かをスケープゴートに差し出すような行為に走れば、その人も不誠実な戦略の使い手に自らを貶めることになります。

 それは、けして好ましい選択ではなく、最もダメージを受けるのは本人ではないか、と思うわけですが、もちろん「正しいという保証は全くありません」と断った「単なる思いつきのメモ」に立脚する意見に過ぎないので、妥当性についての保証は何もありません。

 書いている本人だって、絶対に正しいなどとは思っていませんしねっ。

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