2006年09月03日
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父を深く愛するのに、受け入れられないしこりを残す似たもの同士、ダイヤとプロイスト!?

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

名シーン(画像公開ポリシー)

父が敵であるダリウス大帝に協力していたと知り悩むダイヤ。一方、ダリウス大帝からの和解の申し入れに心が動くキャプテン・ルル。二人の心はすれ違い、離れていく。

 トーノZERO, THE BELKANアニメ感想家(笑)のアニメ感想を参ります。

 今日のガイキングの感想。

サブタイトル §

第36話「再会・裏切りの父!こんなに愛してるのにぃぃッ!!」

あらすじ §

 ダリウス大帝は、プロイストの行動を止めたいと願っていました。大空魔竜にそのためのキーを渡し、成功の暁にはダリウス人は地上侵攻をやめて宇宙に移住すると言います。また、交渉の場には、ダイヤの父を連れて行くと言います。

 大空魔竜では、大帝の意志が本当であるか、申し出を受け入れるべきかで紛糾します。

 しかし、父がダリウス大帝の信任厚い立場であると知ったダイヤは悩みます。

 ルルは、交渉を行うことを決断します。

 ダイヤはやっと父と再会します。しかし、帰ろうというダイヤに、父はそれはできないと言います。

 父との和解を望んだプロイストは、交渉の場に乗り込んでダリウス大帝に自分の心を切々と語ります。しかし、気持ちが高ぶりすぎて、父を殺してしまいます。

 プロイストは、自分が殺したことに気付かず(あるいはそれを認めることができず)、その場にいた大空魔竜のクルーが殺したと思い込みます。

 ダイヤの父は負傷していましたが、それがダイヤの父だと知ると、プロイストは復讐のためにダイヤの父を連れ去ります。

感想 §

 情報不足により混乱する大空魔竜。移住先の星も、移住に使う宇宙船もある……という前提で動いているダリウス大帝に対して、その情報を持たない大空魔竜では、大帝の申し出が不可能ではないかという疑問がぬぐえません。

 また、第17代ダリウス大帝は、宇宙への移住に消極的であったという経緯も混乱に拍車を掛けているようですね。

 さて、このような展開、そして描写は、ある意味で当然あるべきものです。なぜなら、情報は常に正しく伝わるとは限らないからです。伝わらない情報、歪んでしまう情報もありますが、受け取った情報をありのまま受け取ることができないというケースもあります。

 余談ですが、プロイストの態度はまさに「受け取った情報をありのまま受け取ることができない」というケースに当てはまりますね。大帝はプロイストを愛しているのに、「愛を取り戻さねばならない」と思い込むのは、まさにそのような状況を示しています。

 話を戻して。

 このような情報混乱は、フィクション作品での戦争の描写を、「リアルな戦争」と「ゲームの戦争」に分類する手がかりになると思います。リアルな戦争とは、いかにも戦争らしい人間の心の動きが描かれた作品です。一方、ゲームの戦争とは、当事者の心の動きが戦争と言うよりはゲームをプレイしている心理として描かれるものです。そして、両者を分ける決定的な差異が「情報の把握」です。リアルな現実世界では、情報は常に不完全です。しかし、ゲームのプレイヤーは、ゲーム上に存在する全ての情報、あるいはルール上知りうる全ての情報を完全な形で手に入れることができます。

 この差は、決定的です。なぜなら、手に入った情報の質が全く違う以上、それを元にして行われる登場人物の決断は異なるものになるからです。

 つまりですね。いかに現実世界に実在する、あるいはいかにも実在しそうな兵器を描き、もっともらしい軍隊用語を並べたところで、「ゲームの戦争」である限りそれはリアルな戦争ドラマにはなり得ないということです。

 そのような観点で見た時、このガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYUという作品は、たとえ子供が大好きな黒、赤、青の三色で塗り分けられた荒唐無稽なロボットが戦っていようと、本質的に「リアルな戦争」を描いていると言いうるのです。

今回の一言 §

 プロイストの心の痛み。

 それを受け止めることができるのは、ずっと父と生き別れていたダイヤだけかもしれません。

 そして、父を強く求めつつ、それをストレートに受け入れられない屈折を抱えたという意味でも、二人は似ています。

 父を殺してしまったプロイストの激しさと、父を取り戻すためにあらゆる武装で鬼神のごとく戦うダイヤの激しさは、どこか似ています。

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