書くことで気付くこともありますが、「『本を読む子供はよい子か悪い子か』からネギま!という作品の特質を紐解いてみる」を書くことで気付いたことがいくつかあります。
その中で最も重要なのは、以下の点だろうと思います。
古菲は出番も活躍も多いにも関わらず、プライベートに関する描写がほとんどない
バカレンジャーの一員で、ピンチの時に助けてくれ、ネギに稽古を付け、超包子で働き、親友として超を心配し、ネギとの色恋沙汰に何やら意味ありげな表情を見せ、ネギの仲間に加わってエヴァの別荘で修行する……とまあ、出番も活躍も多いのですが。
その割に、プライベートの描写があまり見られません。
古菲は常に外部の枠組みを伴って出現します。
「アル」を付けて喋る中国系の古菲、バカレンジャーの古菲、ネギの生徒の古菲、ネギの師匠の古菲、超包子の古菲、中国武術研究会の古菲、ネギパーティーの古菲、超の親友としての古菲……等々。
他のキャラは、いずれもこれらの枠組みを取り払っても、そのキャラだけの何かが残ります。ネギの父親への強い執着や、刹那の木乃香への愛や、委員長のショタコン、亜子の背中の傷もそのような範疇に入れて良いものでしょう。
しかし、それに類する純粋な個人に属する何かを、古菲は驚くほど示していません。
書道もたしなむ古菲? §
11巻93時間目にある「選手控え室」の字に、古菲の名前と「くーふぇい」の落款が。
今日になってこの話題を書く理由は、マシンの再起動待ちの時間に何気なく手に取って開いた11巻でこれを発見したことだったり……。
日本語も達筆で書け、自分の落款まで持っているとは、古菲って何者?