虎の穴の通販から今日届きました。おまけ同人誌も一緒です。
というわけで、かなり悲惨なものを見せられる予感を持ちつつ見ましたが。
事前にサイトで見た動画とはかなり違っていて、楽しめる水準になっていました。つまり、制作サイドにきちんとした危機感があり、中身を改善しようとした努力がありありと見て取れ、かつ、努力が行き届かない箇所も散見されつつも全体としてはかなり良い水準に届いたと思います。
出発点のレベルが論外の水準であったことを考えれば、別世界に行くに等しい劇的な変革があったと思います。
最初はかなりがっかりだったが §
見始めてまず、表情が描けていないことにがっかり。
更に白飛び気味の「誤魔化し」画像の連続にあきれ果て。画像を過剰に明るくしてディティールを飛ばすのは最近の流行りのような気もしますが(ただし、まともな作品では見ない)、ネギま!よおまえもか……といった感じでした。
しかし、食事シーンに入った瞬間、急に質が上がった感じで、見られる水準になってきました。
オープニングは悪くありません。フェイトとネギの格闘だけは今ひとつ緊迫感が出ていないような気がしますが、全体としてよくできていると思いました。
そして、オープニングでちらりと「レイアウト作画監督 大森英敏」という名前を見た瞬間に了解しました。おそらく、アニメを見て業界に入ってアニメを作る「縮小再生産プロセス」の外側にいる大御所の血をざっくりと注入して体質の劇的な変化を目指したわけですね。「レイアウト作画監督」というあまり聞かない肩書きは、要するにシステムの中で特定の役割を果たす歯車に陥らない立場に便宜的に名付けられたものなのでしょう。
もちろん、他にもいろいろな「仕掛け」が制作システム的に取り込まれていると思います。これはほんの一例でしょう。
というわけで §
ざっくばらんに、この先に何が起こるのか全く予測できなくなってしまいました。
というのは、ここまでやって初めてスタートラインなのだ、という水準を示してしまったにも関わらず、作品を支える基礎力としてのスタッフの多数派は、依然として「萌えアニメ」の水準にあると思われるからです。
この先、何か画期的で素晴らしいものに化けるか、それとも落とし穴に落ちて終わるか。全く予測ができません。
ただ1つだけ間違いのないことがあります。それは、赤松健という人物は、ぬるい水準でお茶を濁して終わることを許さないだろう……、ということです。許さないからこそ、今回のアニメの内容も激変したわけですね。たぶん、制作現場を混沌の坩堝に突き落としながら、それでも妥協を許さなかったのだろうと思います。
ですから、次はどんな内容になるか。ワクワクしますね。成功しても失敗しても、何かのドラマを感じさせてくれると期待します。