あらためて考え直しました。
当初39話版計画の真田さんとは何者でしょうか?
当然、反乱して消されるはずの男です。
しかし、反乱の首謀者は航海や戦闘に必須のクルーであってはなりません。その意味で、工場長という人選は間違っていません。
そして、真田さんが意外と悪役顔であるのも当然の成り行きです。最後は悪役として描くことになるので。
また、印象のないキャラではインパクトがないので、第1艦橋に席があると同時に、印象的な見せ場も必要です。つまり、アステロイドベルトです。
つまり、ヤマト農園のフレッシュジュースを有り難みもなくがぶ飲みして機械装置でヤマトを救うタイプです。
とすれば、宇宙要塞13号で見せた真田のタイプとは別物です。
おそらく、実は科学を憎んでいるであるとか、実はいい人であるとか、兄貴のようなキャラであるとか、古代守の友達という設定も最初からあったわけではなく、方針変更後の後付けになります。それどころか、宇宙要塞13号のエピソードそのものが後付かもしれません。
とすれば、バラン星前に方針転換は始まっていたとも言えます。
同時に真田というキャラが、反乱して消えるはずだった軽いキャラから、ヤマトの1つのテーマを担う重要なキャラへ変化したことになります。更に、藤川さんが反乱するのは徳川機関長と勘違いしたために、真田の位置づけも迷走したのかも。その意味で、宇宙要塞13号のエピソードは真田を人間的に位置づけて固定する役目を持っていたのかも。
であれば §
最初にヤマト艦内を回ったときはアストロバイクをその場で作る機械自慢ばかりだった真田ですが、その後の出番は多くありません。工場長としてワープ説明や修理や資源については語りますが、あまり前に出てきません。唯一、アステロイドベルトで活躍しますが、やはり機械装置を使う提案という形での活躍でしかありません。
しかし、おそらく宇宙要塞13号以後は大活躍です。ドリルミサイルの逆回転から空間磁力メッキまでヤマトは真田で持つぐらいの大活躍です。古代の戦闘も真田の時間稼ぎでしかありません。ドメル艦隊も実質的に古代が撃った砲撃ではなく真田が逆回転させたドリルミサイルで自爆してしまうほどです。デスラー艦の末路もやはり古代の砲撃ではなく、真田の空間磁力メッキです。かろうじて、ガミラス本星は真田より沖田のアドバイスで勝ちますが、結局「古代が決定的な役割を担えない」ことに変わりはありません。バラン星でも古代は太陽を波動砲で撃っただけで、敵を倒してはいません。結局、死んでしまう沖田(誤診だけどな!)を除外すれば真田が最終的に印象に残ります。
そう思えば、主要な敵将を倒した戦い、つまりアステロイドベルト(シュルツ)、7色星団(ドメル)、帰還中の戦い(デスラー)の3つとも古代の砲撃ではなく真田が倒したと言えます。(ドメルは自爆ですが、そこまで追い込んだのは真田の逆回転です。古代の活躍ではありません。シュルツの特攻も小惑星のコントロールで沈めたようなものです)
とすれば、復活編の勝因は真田が地球に残り、古代が戦った点にあります。