2010年01月03日
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山本暎一さんがヤマトで果たした役割は何だろう?

Written By: トーノZERO連絡先

 やや矢野屋さんより、メッセージを頂きました。

ID: 20100102113457

Subject: 山本の存在は、実は方針変更時期の推定を可能とする

Keyword: 【▲→トーノZERO→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】

URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20100102113457

名前: やや矢野屋

本文:

初めまして。

設定変更へのご考察拝読いたしました。

私は、後半の展開についてはむしろ脚本家の山本暎一氏の復帰が大きいのではないかと思っています。

松本零士氏の筋立てですと、キャプテンハーロックや海賊船の襲来にもう少しこだわりをみせたのではないかという気がいたしますし、敵味方の人間関係も類型的になったのではないかと思われます。

こちらのサイトに、松本氏の手になる原案ノートが掲載されています。

既にご存知でしたら申し訳ありません。

http://homepage1.nifty.com/akk-yihitk/note1.htm

この原案ノートにある蔵井保(40歳)が「反乱を起こす真田」の原型ではないかと想像しています。

蔵井のタイコ持ち・闇田竜一が「藪助治」の原型で。

第一作ドラマ盤LPのキャラ紹介には「真田佐助(40歳)人間より科学を信頼する」と書かれていますが、その記述とこのノートの内容が一致するように思えるのです。

そうだとすると、タイタンで「よーし、競争だ、古代!」と叫んだり、デスラー機雷の回で呆れた顔つきで古代と島の喧嘩を窘めたり、オクトパス星団で元気良く航路偵察に向かう古代に「やっとあいつらしくなったな」と笑顔を見せる頃には、すでにキャラクター変更の方向は決定していたように思われます。

もちろん、それが確定するのは18話の決死隊ですが。

初めてのメールでの長文、大変失礼いたしました。

今後ともご考察を読ませていただけることを楽しみにしております。

やや矢野屋 http://pixiv.cc/yayaya-no-ya/

 これは知りませんでした。

 貴重な資料です。

 特に「太陽系サンザー第1惑星」と書いてある点がポイントの高い点です。サレザーでも8でもありません。

 さて、山本暎一さんの復帰については興味深い点です。

 全く意識していなかったので、もう一度スタッフのリストを見てあっと思いました。脚本については以下のようになります。

  • 藤川桂介さんは最初から最後までコンスタントに出てくる
  • 田村丸さんはオリオン星まで
  • 山本暎一さんはビーメラ星以後のみ

 確かに、ドメル登場以後(方針変更後)のヤマトを作り上げた主要な1人であることは間違いないでしょう。しかし、脚本にだけ関わったとも考えにくく、やはり山本暎一さんの後期ヤマトへの影響は大でしょう。

反射衛星砲は後付のアイデア? §

 それはさておき、方針変更の時期ですが、大変更の話はさておき、実は反射衛星砲も後付のアイデアではないかという疑いを持っています。

 理由は、ひおあきら版にあります。

  • ひおあきら版の冥王星は、ヤマトが囮になってコスモゼロ2機(!)が超低空侵入する奇襲である
  • 囮戦法という姑息な作戦を使うのはヤマトよりガミラスの方が良い (最終的に反射衛星砲の位置を特定するためにヤマトも囮になるが)
  • 象徴的な超兵器を登場させ、撃破させる方が分かりやすい
  • しかし、反射衛星砲破壊と冥王星基地陥落の因果関係は今ひとつ不明確であり、全体的な整合性については練り込み不足の感もある。(これはアイデアの確定から製作までの時間が少ないことを示唆する)

 というわけで、個別キャラ、個別エピソードごとの変更は既にこの時点で始まっているのではないかという疑いもあります。

 それを言えば、そもそも「ゆきかぜ」という名前の設定は第1話には出てこないわけで、おそらくタイタンでの後付設定です。(本放送当時、そんな設定出てこなかったぞ!と目を白黒させながら、白黒テレビで見てました。カラーテレビはハイジに占領されていたから)

 作品の骨格を変えてしまわない小変更は、この時点ですでにあったと考えて良いと思います。

 そして、骨格の作り替えはおそらく冥王星以後だろうと思います。そして、骨格を作り替える第1弾がガミラス人の肌の色なのだろうと思います。(これは1エピソードどころではない大変更だ)

 しかし、真田さんに関してはもう1枚の屈折があって、反乱予定だったはずが間違えて徳川を反乱キャラにした「勘違い」の結果として、快活さもある兄貴キャラに育っていったとも考えられます。このあたりは解釈の難しいところです。

余談 §

 ノート4を見ると、森雪の位置が古代の部下で偵察隊だ。島の部下の生活物資調達版ではないぞ。佐渡の部下でもないぞ。しかも、古代と島の間に「海野洋」までいるぞ。更に興味深いことに艦長の名前は「沖十三」だ。田が無いとすれば、新撰組との関係はどうなる?

感想 §

 当初の「バラン星まではほぼ予定通り、その後がカットで駆け足になった……」という解釈からは遠くに来たものです。ちなみに、自分の書く文章もすぐ脱線しそうになってカットの嵐ですよ。バラン星が中間地点ではなく終盤地点なのは、計画が狂ったわけではなく、計画通りということですね。

 ちなみに、ブラックタイガーの山本の名前の元ネタも山本暎一さん!?

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