ヤマトのモノクロ組とは、以下の条件を満たす人を示します。
- カラーTVが家にあったが家族がハイジを見ていてチャンネル権が入手できなかった
- カラーTVを買う前に見ていたモノクロTVが家にあった
- ヤマトをモノクロTVで見ていた (少なくともハイジが終わるまで)
- 赤い地球をモノクロで見て赤いことが良く分からなかった
なお、この条件には私が当てはまると同時に、庵野秀明監督も当てはまるようです。
ちなみに、このモノクロ組は、強いトラウマを過剰にヤマトに持っている可能性があります。延々とヤマトを語ってみたり(私がそうだ)、ヤマトの模型を趣味全開で発注して監修してしまったり(庵野さんがそうらしい)、やっていることをが度を超えています。
ちなみに、このモノクロ組が存在するのは、おそらくヤマトかそれに近い作品だけです。ガンダムやマクロスにはモノクロ組は存在しないと思われます。
その理由は以下の通りです。
- 放送時間が早く、有力なライバルが存在しない (ガンダムは夕方、マクロスは日曜の昼間だ)
- ビデオデッキの普及が上向きになる時代と重なり、「モノクロTVで見る」ではなく「裏番組録画」を自分ないし友達が対処できた可能性が高い
ちなみに、学校行事でヤマト2の1エピソード(第17話 テレザート・宇宙に散る!だと思う)とマクロスの2回目の放送(ダイダロスアタックの回だったと思う)は、リアルタイムで見られなかったので友達のビデオデッキのお世話になった記憶があります。しかし、ヤマト第1シリーズの本放送の頃、特撮マニアは「猿の軍団」「ハイジ」「ヤマト」を録画してまわして見たという話もあるようですが、ただの子供には手が出ない世界でした。つまり、カラー化の過渡期でかつ、ビデオデッキの普及が不十分なこの時期に限って、有力なライバルを持つゴールデンタイムの作品でのみ「モノクロ組」はあり得たのだと思います。
そういう意味で、ヤマト体験は唯一無二の体験となった可能性が高く、より上の特撮ファンのお兄さんとも、より下のオタクとも話が合わない部分があるのかもしれませんね。
というわけで、モノクロ組は非常識な爆走を続けて、西崎さんから「若い人はお手本にしてはいけない」と言われる40代に属するのであった。
なに、コミケが商業主義に毒されてつまらない? ならばすぐ行くのをやめて自分で好きなようにやればよろしい! オタク界の(金儲けの)秩序に乗る必要など最初から無い! と思うのがヤマトファンの世代でしょう。何もないところから、いろいろ作り出して対処した世代です。(まあ、完全になにもなかった、というわけでも無いようですが)
話はヤマトのラジカセ組に続きます。