いやー。やられました。
好きだから勝手に「鷹の爪」の映画を見に行っているだけだと思っていた私。
それはヤマトファンの私とは関係ないと思っていました。
しかし、そうではありませんでした。
映画3作目「秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE3 ~http://鷹の爪.jpは永遠に~」に実は鷹の爪が好きだと言って参加してしまった山崎貴監督とCGの白組ですが、実はヤマト実写版のスタッフそのものだったようです。
つまり、白組の手によって作られた超兵器が稼働する戦闘シーンを、意図せずして見てしまったわけです。「博士の動く城」です。
インタビューによると、あのCLAMPも鷹の爪に注目していたようで。
他人の行動などどうでも良い、と思って自分だけ勝手に劇場に行ってガラガラの劇場でも自分だけ「鷹の爪コール」をしてこよう、という考えがあさはかだったようです。舞台挨拶は、府中のシネコンで2番目に大きなスクリーンだったそうですが、満席でした。ネットで早めに席をリザーブして良かったと思います。(しかし、サイン会の抽選には負けてすごすご帰ってきました)
ということで思い出すのはやはりヤマトです。さらばのとき、マイナーな映画を見に行ったつもりが凄い人の山で劇場に入れず断念した事例を思い出します。おそらく今日も、ネット普及以前なら、入れないほどの行列で断念した状況です。
というわけで、関係ないと思った鷹の爪経由でもヤマトに至ると分かったのは収穫です。ある意味で、これが本当の意味での「ヤマトの子供達」なのでしょう。
(しかし、どうやってもガンダムやマクロスの世界には行かないようで、鷹の爪のパロティも主に洋物の実写ドラマ等に向いているようだし)
(ちなみにCLAMPも上手にオタク相手のビジネスで美味しくお金を頂いているだけで、本質的にはオタク集団ではないだろうと思います)
というわけで、「博士の動く城」のミサイル一斉発射CGを見て思いました。ヤマト実写版もそれなりに期待していいのかな、と。アニメセル画とのギャップを意識しないでリアルに描かれたヤマトを見せてくれると期待していいのかな、と思いました。
余談 §
しかし、本当に目を奪われたのは曲がるはずのない潜水艦が曲がるCGです。これは白組担当の映像ではないそうですが、その分だけFROGMANさんの意志が強く反映していそう。硬い直線的なものを、硬く直線的に描くのはCG初級。その硬い直線的なものを自由自在にねじ曲げてこそ、本物のCGというものでしょう。そのあたりの感覚が今ひとつ分かっていないのがアニメ業界のCGであり、いかにマイナーであろうと鷹の爪は可能性を感じさせてくれたので意味があると思いました。つまり、ポニョはCGを捨てて手描きによって曲がる映像を手に入れ、鷹の爪はCGを曲げられたということでしょう。
ちなみに、ヤマト復活編はカットによって誇張したモデルを使って映像をデフォルメしているそうです。そう、硬くて絶対に変化しないものを描く際に、変化させないという態度は間違っているわけですね。映像は「表現」だから何でもありです。
※ 実は2番目のプラモのデフォルメ・ヤマトが案外正解に近いような気がしているという話は割愛します。