実はYouTubeのさる検索時に、探しものとは違うグランゾートの動画が見つかってつい見てしまいましたが、そこではたと気づきました。井内秀治監督で、芦田豊雄キャラが動くって……。これは、『宇宙戦艦ヤマト』の演出助手+作画監督という取り合わせであって、サンライズ的なロボが動くアニメとはいえ、まさにヤマトの子供達が行く……という感じなのかも。
だから、「ヤマトの子供達が行く」とまさに敬礼しながら見るべきであったのかもしれません。
とすれば §
グランゾートは実は音楽が凄い。何が凄いって、主役メカ登場だけで4曲使うのだ。いや、これを何曲と数えるかは微妙だけど全く違う曲になるという意味で4曲と数えよう。
- 魔方陣を描くで1曲 (マジカルシュート)
- 呼び出しの呪文で1曲 (ドーマキサラムーン)
- 搭乗で1曲
- 変形で1曲
音楽の力を特に信じているという意味で、やはりヤマトの思想を受け継いでいるような気がしますね。ちなみにグランゾートの音楽は「あの」田中公平ですが、初期の凄みを感じさせる時代の田中公平音楽ですね。
だとすると §
そう考えると、実は富野由悠季+安彦良和のガンダムもヤマトの子ら、富野由悠季+湖川友謙のイデオンもヤマトの子ら、ということになってしまうのだけどね。しかし、グランゾートというのはずいぶん長い間、意識していなかった可能性です。
オマケ §
「コラ、なんちゅう話をしておる」
「子ら、だからコラかい」
「てへ」
「で、なに?」
「いきなりグランゾートとかゆうても、今時の若いもんには分からないだろ? 下手をすれば生まれる前だろ」
「ははは。甘いな」
「というと?」
「こちとら子供の頃に見た映画の中に、生まれる前の映画が何本もあるで」
「えー?」
「たとえば名作の海底軍艦。これは1963年の映画。で、私は1964年生まれのオリンピックベイビー」
「なんか見てきたように語ってるから、てっきり間に合ってるとばかり」
「いや、だから見てるんだよ。映画って、別に間に合わなくても見られるんだよ」
「ああ、そうか見る気さえあれば見られるんだ」
「電送人間も、1960年の映画で生まれる前の映画だけど見たことあるしな。世界大戦争も見たことあるけど1961年。モスラも1961年だしな」
「アリエッティって、誰も知らない小さな国というよりはモスラ? とか言ってるからてっきり間に合ってると思ったよ」
「うん。間に合ってないのだ。ガメラも1965年だから、数字の上では間に合ってるけど、まだ幼すぎて見るような知恵はなくて実際は間に合ってないしな。だからさ、好きならいくらでも見るから、実は年齢は関係ないんだよ」
「なるほど」
「それに、けっこう技術関係の雑誌とかも、生まれる前のを見たことあるしな。真空管式のラジオを自作したとか、そういう記事が載ってるの。進駐軍が放出した真空管でラジオ1つ作りましたよ、的な説明本文」
「そんなの見てたの?」
「うん。手に入りやすい真空管で作れますと書いてあるけど、既にそんな真空管の入手は難しかった。当時、アマチュア無線なら短波無線機の終段ぐらいにしか真空管など使われていなかった。あるいは、ブラウン管がテレビに含まれる最後の真空管と言われていた時代だ。ソリッドステートの時代だ。トランジスタの時代だ」
「もう、その最後の真空管もテレビから無くなったね」
「うん。液晶やプラズマばかりだ。だから、ある一線までは生まれた時代は関係なく、好きか嫌いかしか意味がない。好きならいくらでも勝手に見るさ。身体が勝手にね」
「でもさ。身体が勝手に動かない人の方が多数だと思うよ」
「そのへんは、まあどこまでカバーすることを意図して書くかという問題だが、ここでは意識しないことにした。負担が過大になるからね。それだけ」
「どうしても気になる場合は?」
「そこまで気にするなら、じゅっじゅっ呪文でも使うんだな。グランゾートを好きになるように。叶えてプリーズ。今すぐプリーズ」
「なんか、ホで始まる呪文が聞こえてくるようだ」
「大丈夫。グランゾート知らない人は唱えないから」
「それじゃ意味ねえ」
「ぞーっとするね」
「それってただのダジャレ」