「佐渡の酒は私物だろうか?」
「え?」
「自分で持ち込んだものだろうか。それとも、生活班が仕入れて艦内の倉庫に入れていた酒瓶を、佐渡が買って飲んでいるのだろうか」
「どうして気になるの?」
「少なくとも『さらば』では大量の酒瓶を自分で持ち込んでいる描写がある。でもあれは反乱行動だから、正式な補給は受けられない前提だろう」
「なるほど。ならば、正式に出撃した航海では、佐渡の酒は自分で持ち込んでいない可能性がある訳か」
「酒と言えば、酒保とかPXとか、一応正規に売るための経路が艦内にあってもおかしくない気がする」
「うん」
「でも、ヤマトの人数ではコックはいても酒を販売する専任のスタッフを置く余裕はないかもしれない」
「結論はどっちなんだよ」
「良く分からないよ。専任のスタッフは無理でも、佐渡先生が厨房に行って、美少年一本とかコックに言ってこっそり売ってもらっているかもしれないしね」
「そうか美少年か」
「でも、考えてみれば美少年は私物と考えた方がいいのかな」
「というと?」
「特定銘柄の日本酒を大量に仕入れて艦内で売っているとは思えない。売れるかどうかも分からない銘柄をいくつも仕入れたら重量もサイズもバカにならないからね」
「なるほど。美少年を名指して大量に艦内に持ち込むのは、佐渡自身と考える方が自然か」
「あるいは仕入れ担当がそればかり仕入れて、佐渡もそれを愛飲しているうちにそれが好きになってしまった、という可能性もあり得るけどね」
調査 §
一応以下の佐渡と沖田の酒を調べました。
- 宇宙戦艦ヤマト 第9話 回転防禦!!アステロイド・ベルト!! (佐渡が宇宙で飲む酒)
- 宇宙戦艦ヤマト 第10話 さらば太陽圏!!銀河より愛をこめて!! (佐渡が通信室で飲む酒と沖田と古代が飲む酒)
- 宇宙戦艦ヤマト 第23話 逐に来た!!マゼラン星雲波高し!! (佐渡が写真撮影を見ながらjのんでいる酒)
9話と23話ははっきりしませんが、10話は大当たり。
- ラベルは2枚ある
- 上に小さく横書きで「佐渡二級名酒」とあるが、「二級」だけ縦書きである。佐渡の通信シーンで確認できる
- 下は大きく縦書きで「佐渡大酒」とあり、その下に横書きで「佐渡酒造株式会社」とある。沖田と古代の飲酒シーンで確認できる
- いずれも文字が確認できない場合でも、ラベルの形状等は同じであり、同じ酒と思われる
- つまり、佐渡も沖田も同じ酒を飲んでいるようである
というわけで、第1シリーズに関しては佐渡の酒は私物として持ち込んだものではない、と見なせそうです。(生活班が地球出発時に仕入れておいたものだろう)
ただし、「佐渡酒造株式会社」が佐渡先生が経営する会社であり、自分の会社の酒を持ち込んで艦内で売っているという可能性もあり得ます。
オマケ §
「でもさ。売店のおばちゃんと佐渡先生が長々と世間話で話し込むような描写はあっても良かった気はするな」
「本当にヤマトはたどり着けるのかねねえ」
「はっはっは。わしらにできるのは若い者達を信じて酒を飲むことだけさ」
「じゃあ、とっておきの酒の出してあげる」
「お、ありがたいね」
「はい、百億万円。うそうそ、タダでいいわ」
「そうすると、通信する相手がいない古代は、沖田艦長ではなくおばちゃんに愚痴こぼしに行っちゃう」
「沖田艦長かわいそう」
「ガミラスに下品な男は、もといヤマトに売店のおばちゃんは不要だ」
「それがオチかい」
「もちろん、沖田艦長は紳士だからおばちゃんを穴に落としたりしない。女性は地球に強制送還だ。同行した『ふゆづき』に移乗させてバイバイだ。フライバイワープ。大ワープでおばちゃんのいない世界へ」
「なんか、四畳半ものの下宿のおばちゃんみたいなノリだな」
「そうか。得意の卵酒を飲ませないから宇宙放射線病が悪化するんだ」
「第1話で5つの命を治療で仏様にした佐渡先生に任せたりしなければ」
「はじめからお詫びのために頭を坊主にしている周到さだ」
オマケ・復活編 §
復活編で佐渡が飲んでいる酒は「大吟醸 唯我独尊」
しかし、佐渡の動物病院で飲んでいるのでまず間違いなく私物でしょう。