「見てきたぞ」
「戦隊映画?」
「去年も見て割と良かったので、また今年も見た」
「それで?」
「映画の構成としてどうかという部分は残るが面白かったのでいいや」
「ははは」
短い安い §
「火曜日に行ったのは無駄であった」
「どうして?」
「会員の割引価格より安い1200円で見られたからだ。火曜日まで待つ必要はまるでなかった」
「じゃ、公開初日でも良かったね」
「それはそれで、お子様が大挙来場して混雑して五月蠅い可能性もあって、避けたかったところだ」
予告 §
「ドラえもんとか、クレヨンしんちゃんとか、予告を見ていて燃えるねえ。やっぱり見たいと思わせるものがある。あと、とてもナルニアっぽいナルニアの予告とか」
「これが映画だってことかね」
「ちなみに、紙兎ロペはやったけど、鷹の爪はやらなかった」
「そうか。なぜだろうね」
「そうそう。アニメの予告が多いのは子供向け映画だから分かるが、実写のあしたのジョーの予告まで入ったのはどうだろう」
「戦隊の映画にも大人の客がいるってことかね」
映画本編 §
「映画本編は面白かったからまあいいや」
「どんな映画?」
「愉快なゴセイジャーにくそまじめなシンケンジャーがぶつかって軋轢を生む話だな」
「そうか」
「去年の映画はレッド対決が軸であり、登場人物が整理されて分かりやすかったけど、今年の映画はみんなでわーと盛り上がる感じで登場人物が多かったかも知れない」
「多いか」
「しかも、実質的にゴセイジャーとシンケンジャーに加えてゴーカイジャーも入って15人だ。それに、寿司職人の男とか、ここからは私のターンだの男とか、データスとかダイゴヨウとかも加わるから、大変。もちろん、シンケンジャーの爺や、殿様(本物)の女性まで出てくるからかなりヘビーだけど、まあいいや。面白かったから」
「いいのか」
「特に、ゴセイジャーのいいところを上手く掴んで表現しているからね」
「どういうところ?」
「エンディングで楽しそうに歌って踊るところ。しかも歌はロングバージョンだ」
「ゴセイジャーって、こういう奴らだってことだね」
「アラタもさ。かなりお気楽な奴でシンケンブルーあたりと衝突しちゃうけど、アラタ自身が身体を張るから『諦めなければ何とかなる』というお気楽な言葉にも説得力が出る」
「そうか」
「そいえば、シンケンジャーの姉さん、もっと美人になったんじゃないか?」
「ははは」
「あとさ。やっぱりゴセイジャーは特撮をよく工夫しているね。近景に鉄塔などを配置して、奧でロボがバトルしてる。絵に奥行きがある」
「そうか」
好きなのは §
「ゴセイジャーの2人がシンケンピンクを空港に迎えに行くところ。黒子に扮してカゴで待っているけど、重いからって女の子が2人で乗っちゃう。男が一人で担いでいく」
「ははは。ゴセイジャーらしいお気楽なノリだね」
「あと、ちゃんと敵がブレドランなのはいいね。ゴセイジャーっていのは、敵にブレドランがいてそれが軸になるんだ」
一本締め §
「みんなでやる一本締めは良かったね」
「そうか」
「というわけで、おいらも締めに一言」
「何か言いたいの?」
「やっぱり映画っていいものだよ。うん。そう思った」
「なんだかんだ言っても、いい映画を見られたみたいだね」
「そうだ。去年の映画も良かったが、満足度はこっちの方が高いかもしれない。特に新戦隊の顔見せの扱いがずっといい。去年はゴセイジャー? なんだろ?と思ったけど、今年はゴーカイジャー、面白そうだなと思った」
