「北上夜曲という歌がある」
「渋いのを知ってるのだね」
「知っているのはヤマトのおかげ」
「そうか」
「たぶん2199年頃にもリバイバルブームで名前が知られていたんだろう」
「そうかもね」
「じゃあ、カラオケに行って歌えるわけだ」
「いやいや。それは無理だ」
「どうして?」
「ヤマトで流れたとき、インスト曲だからだ」
「嘘だ、嘘だ嘘だ嘘だ!」
「イヤ本当に。相原も森雪も北上夜曲を知っていたが、流れたのはインスト曲」
「ぎゃふん」
オマケ §
「しかし、今思うと北上夜曲というチョイスは意味深だ」
「というと?」
「明瞭に、アニソン系を指向してない」
「ささきいさおはアニソン歌手じゃないか」
「元は違う。普通のロカビリー歌手だったのだよ」
「そうか」
「だから、半熟英雄4で半熟ロックンロールを歌うのだ。もともとロカビリーだから」
「和製プレスリーだから、恵比寿でプレスリーと歌うわけだね」
「だから、ただのアニソン歌手とは一線を画する。いくらアニソンを歌って声優もやったとしても、やはり超えられない一線の向こう側にいるのだ」
「そうか」
「というわけで、獅子の16に対抗するのは、半熟ロック(54)しかない! (かもしれない)」
「おいおい」
「だから、どんなアイドル声優よりも、沢田研二がヤマトで歌っちゃうわけだよね。最初からそういう路線だったんだ」
オマケ2 §
「ちなみに、北上夜曲を歌った多摩幸子は1941年生まれ。島倉千代子は1938年生まれだ」
「年代が近いじゃないか」
「新たなる旅立ちの島倉千代子は凄く唐突感があったけれど、ボーカルが流れることがなかった北上夜曲の本来のボーカルを想定できれば、それほど唐突では無かったわけだ」
オマケIII §
「どうでもいいが、"北上夜曲 wikipedia"で検索すると第2候補が"相原義一 - Wikipedia"であった」
「わははは。確かに相原が指定した曲だ。間違って無い」