「ヤマトファンの集いのカルトクイズは壮絶であった」
「どれぐらい?」
「おいらに出番が無いぐらい」
「そうか」
「パネルディスカッションも凄かったね」
「そんなに?」
「うん」
ライオン問題 §
「もうちょっと具体的に頼むよ」
「たとえば、美雪が抱いていたライオン」
「うん」
「の包帯は前足か後ろ足かと言われても分からない」
「どうして?」
「あそこは出番が少ない美雪ばかり見ていたからだ」
「ぎゃふん」
移民船操縦士問題 §
「移民船操縦士が何人かという問題も厳しい」
「どうして?」
「一列にずらっと並んで凄く多いんだ。多いことに圧倒されて数えたことは無い」
「じゃ、人数を質問されるとお手上げか」
「そうだ。多いことは知っていた。そこまでは知っていたんだよ」
ひげ問題 §
「古代君の髭は許せるか許せないかという話題があったのは驚きだ」
「どうして?」
「男なら無精髭当たり前、と思っていたからだ」
「気にするのは女の感性ってことだね」
「うん。男なら手抜きですぐ髭は伸びる。男ならやってみな」
「そんな、どっかの歌みたいに言わなくても」
ぬげ問題 §
「雪が脱げるのが許せるか許せないかという話題があったのは驚きだ」
「男と女ではかなり受け止め方が違いそうだね」
「ワープでも脱げるんだし、良いでは無いか良いでは無いか、と思うのだが実は初期のシナリオでは服が脱げず爆死だったらしい」
「ええっ? 死んじゃうの?」
「生き残る余地はナッシングだったらしい」
「それじゃ探しに行けないじゃん」
「そういう企画だったらしい」
上昇問題 §
「上昇問題は既に話題にしたからいいか」
「敵要塞との決戦で古代はヤマトだけ上昇させたけど、本当は全艦隊を上昇させて敵の攻撃を回避すべきだった、という話だね」
「この件は特にシナリオの改変とかは無いらしい」
美雪救出問題 §
「救命艇が落雷で墜落。しかし、古代は複座のコスモゼロで助けに行って、美雪だけ連れてヤマトに帰ってしまう。他の生存者がいる可能性が配慮されていない行動だ」
「そうだね」
「でも、あそこは初期のシナリオでは全く違ったそうだ」
「えっ?」
「初期のシナリオでは、ライオンが気になって美雪は救命艇を下りてしまう。そこに落雷が来る。だから、古代が助けに行った先には、美雪と負傷した子ライオンしかいない。複座のコスモゼロで助けに行って助けられる範囲内の相手しかいない」
「えーっ」
「だから、ここでの古代の行動は、旧シナリオでは完全に合理的なんだ」
ミハル先生問題 §
「実はこれも面白い。ミハル先生問題」
「どう面白いの?」
「治療を行っているカットされたシーンがあるという」
「それで?」
「小林が真帆の薬を取りに来る」
「それがどうした?」
「それが空戦シーンで小林の『借りは返した』発言につながるのではないか、という」
「そうか」
「そうすると、実はストーリーの筋が非常に良く通る」
「どうして?」
「今の映画だと、真帆に告白した後、ミハル先生とラブラブで飛行しているっぽく見える。しかし、そのシーンがあると、小林の本命は真帆で、ミハル先生は真帆の恩人であるから助けるように見える」
「関係が明確化されるわけだね」
舌足らず問題再び §
「昔、ヤマトの映画はもっと筋が通ったシナリオなのに、カットの嵐でかなりおかしくなっているという感想を述べたことがある」
「その結果、矛盾した筋の通らない話が出てくるわけだね」
「新たなる旅立ちで、『あの惑星を破壊したのはおまえか』と言ってもそんな惑星は出てこないとかね」
「そうか。復活編もやはりその病魔にやられていたのか」
「DC版が欲しくなるわけだね」
「そうか」
「あるいは、DC版でもっと分かりやすい映画ができるわけだね」
「でも、なぜそうなるんだろう」
「夢が大きすぎるからだろうと思うよ」
「でも、それで逆に作品としては損をしているね」
「うんそうだ。だから、ヤマトだから仕方が無いと思って問題視しない人と、そうでない人のギャップがでかくなってしまうわけだ」