「以下は本文が面白くないから没にしたけど、オマケだけ残った」
「本文無いのかよ」
「無いっす」
「ナイスな判断だ」
「公開時期を考えあぐねたので中身はかなり古い」
「古いのか」
「そもそも、『知り合いから借用して試用』と言う時期はとっくに過ぎている」
「今はどうしているの?」
「保存に値するか悩むが、捨てる踏ん切りも付かない本をもう200冊以上取り込んで裁断済みの本はゴミに出した」
「ヤマト関係の本も?」
「それは保存対象だから1冊もカットしてないよ」
オマケ §
「どうでもいいオマケなのだが」
「なんだい?」
「いわゆる『自炊道具』一式を知り合いから借用して試用しているのだが、カスミ伝(全)を最初の1冊に選んだ」
「なぜ?」
「そこにあったからだ」
「そうか」
「カスミ伝シリーズはけっこう読んでいるが処分したのも多い。(全)は処分してなかったからあった」
「それで?」
「実はスキャンして確認中にハッと気付いた。解説が横田順彌なのだ」
「は?」
「驚くほど知名度は無いがカスミ伝は絶対に面白いと自信を持って言おう。それから、横田順彌を高く評価していることにも自信がある。しかし、この2つがつながっていたと気付くのは驚きだな。自信を持って肯定するものが2つもつながっていたとは。すっかり忘れていた」
「ははは」
「森博嗣の小説を押井守が映画化してProject Acesがゲーム化すると知ったときのようなショックだな」
「わははは」
「いやまて」
「なんだい? 何か他に言いようがあったのかい?」
「あるある」
「じゃあ、なんて言い直す?」
「あの三丁目の夕日の監督がヤマトを撮ると知ったときのようなものだ」
「結局、オチはヤマトに戻るのか」
「いや本当にけっこういい意味でショックを受けた人選だったよ」
「世界はつながっている、ということだね」
さらばオマケ §
「世界はつながっているといえば」
「といえば?」
「ガンダムの富野由悠季監督だって、ヤマトのスタッフに名前が出てくる。1回だけだけど」
「そうだね」
「しかも、ダイアポロンカリスマだとか、金田パースの金田伊功とか、いろいろな人が関わっている」
「うん」
「そもそも舛田利雄なんて、実写映画の監督だし」
「そうだね」
「でも最初は松本零士の圧倒的な異質さに、松本零士にばかり目が奪われていた」
「そうかもしれないね。癖が強いから」
「でも、徐々に圧倒的な露出で西崎義展を認識し、交響組曲で協力にプッシュされた宮川泰の名前も覚えた」
「あれは強烈だったからね」
「でも、最近はもっと幅が広がった。宮川彬良まで名前を覚えてしまった」
「パイプオルガン弾かされた人だね」
「今はヒット曲のマツケンサンバIIの作曲者として有名だが、ヤマトの縁があるのだ」
「どこまで広がるヤマトの輪」
「しかも、西崎義展さんまでメルモちゃんと関わりがあったということまで最近になって気付くとはまさに恐ろしく巨大な輪がヤマトのまわりにある」
「アステロイドシップ計画みたいですな」
「それは輪の意味が違うぞ」
「ワーワー」
「それはワの意味が違う」
「しかも実写版であの木村拓哉さんまで手が届いてしまった」
「主演だものね」
「もはや、SMAPもジャニーズも遠い存在では無い」
「でも、あまり意外性が無いね」
「そりゃそうだ。もともとヤマトは多彩な大物芸能人を連れてきて主題歌を歌ったりしてるし、テレビや映画を離れれば、あべ静恵も、徳光和夫もヤマトの輪の中だ」
「沢田研二まで輪の中だと思えば、今更木村拓哉ぐらいでガタガタ騒ぐなってことだね」
「そうだ。きっと木村拓哉さんもそう思ってるよ。キムタク愛が問題なのじゃない。俺のヤマトへの愛を見てくれって」
「たしかに愛した証しがあるってことだね」
「そうだ。君に話すことがあるとすれば、今はそれだけかもしれない。ではさら……」
「今はさらばと言わせないでくれ」
「まだ続くのかよ」
「ヤマトは『さらば』で終わりません。次は2です」
「だからこれは『さらばオマケ』なのかよ」
オマケ2 §
「最初に言っておく」
「……?」
「ヤマトはか~な~り~強い」
「その割にボロボロになるまで負ける寸前まで行ってばかりじゃないか。どこが強いんだよ」
「ははは。だから打たれ『強い』んだ」
「ぎゃふん」
「だからさ。アステロイドを輪にして敵の攻撃を防ぐのがヤマトの本来の姿なんだ」
「戦うために蘇ったわけじゃ無いということだね」
オマケIII §
「そういえば、輸送船『ゆき』にも対海賊用の武器がある。だから、ヤマト世界では武装は基本なのだ。しかし、あくまで戦いは目的じゃ無い。輸送船はあくまで物資の輸送が目的だ」
「戦いは目的じゃ無い、というのはヤマトと同じってことだね」
「戦いは、航海の途中で起こるアクシデントに過ぎない。ヤマトも『ゆき』もな」
「じゃあ戦闘班長より航海班長の方が偉いじゃん」
「うん。だから古代は自分の存在価値をアピールしなければならない。そのアピールが行きすぎて艦長代理だ」