「さて、特典ディスク1枚目最後の内容だ」
「さすがに大物映像が続いた後だけに、残ったのはしょぼいありきたりの映像?」
「大ヒット確定後に挨拶するのだから、それほど大した話ではないと思った。簡単な挨拶で終わりだと思った」
「なるほど:」
「そう予測したのだが、その予測は裏切られた」
「は?」
「最初はともかく挨拶の映像だったので、普通に見ていた。でもさ。映像の時間は途中なのに挨拶が終わってしまうんだよ」
「えっ?」
「そのあとはさ。監督と木村拓哉さんが日本全国をワープして挨拶してまわると言っていたのだが、信じられないことに日本全国の挨拶が収録されていた」
「ええっ? どこ行っても同じことを言うだけじゃ無いの?」
「そうじゃないのが凄いぞ。圧倒された」
有楽町 §
- 朝が早いらしいが、みんな見に来て嬉しいらしいぞ
- 少女のブラスバンドの生演奏。しかも、おそろいの赤い矢印の服
- 生質問タイムその1。木村拓哉さんの好きなシーンはヤマトの地面から浮上と島に雪を託すところ
- 黒木メイサが好きなのはアナライザーの活躍
- 監督はタイトルが好き。確かにタイトルが出てくるところもいい
- 生質問タイムその2。グリーンバックでの演技について、しかし分かったような分からないような答えで、答えになってるか分からないと自ら露呈
- このあと、日本全国14カ所で挨拶。全ての移動はワープしますと木村拓哉さん明言
- 木村拓哉さんいわく、客を見るのが楽しみ
札幌 §
名古屋 §
- 名古屋はロケもした縁がある
- 客席の表情が見たいからライトを求める木村拓哉。まさに、自分がスポットライトを浴びていれば良いタイプではなく、相手が見たいタイプ
梅田 §
- フォトセッションの準備中も監督と木村拓哉さんでプライベートトーク。サービス満点
福岡 §
- 千羽ヤマト。実は実際は1万あるが、そこあるのは10分の1
久留米 §
- 木村拓哉さんのサインは「乗船に感謝、古代進」
- 「ありがとう」と書かれた紙を一斉に出す客
最後に §
「結局まとめると、ヤマトはもう客のものであるという認識と、客の表情を見たい木村拓哉さん、という2つに集約できるかな」
「そうか」
「ここで重要なことは対話が成立していることだ。黄色い声で叫ぶことは対話ではない。一方的なメッセージなのだ。でも、映画を作り、それを見て頂き、見た客の表情を見ることは一種の対話なんだ。舞台演劇ほど直接的なフィードバックはないかも知れないが、できるだけそれに匹敵する手応えを感じようとしたのだろう。いいことだ」
「それって重要?」
「そうさ。結局、お客様があって初めて映画は成立する。作り手の身勝手で作った誰も見ない映画に存在意義は無い。そういう意味で客は最後の作業工程を最終スタッフであるとも言える」