「というわけで、ついに特典DISC2に突入だ」
「やっとか」
「つまり、BD3枚組の最後のDISCにやっと手が出た」
「中身はどうだい?」
「3つしかタイトルが無いので、なめてかかった。残り物を入れただけだと思った」
「そうか」
「でも違った」
「えっ?」
「特典DISC1は木村拓哉さんのターンであった」
「うん」
「でも、ここからは山崎貴監督のターンだったのだよ」
「ええっ?」
VFXメイキングとは何か §
「要するに、VFXはこういう素材をこうやって合成してますよ、という説明映像なんだな」
「そうか。良くあるパターンだね」
「でもさ。DISC1と違って言葉による説明が一切無いんだ。ひたすら音声はサントラの音楽を流してるだけ。そして、印象的なシーンをこれでもかこれでもかと分解して、グリーンバックから合成の中間段階から完成形まで段階的に見せてくれる。繰り返すが、説明は一切無い。映像が延々と続くだけだ」
「それってどういうこと?」
「硬派だ」
「もっと分かりやすく頼むよ」
「つまり、これが白組の企業秘密だ」
「ええっ!?」
「終わった映像だから暴露大会をやっているのだ。おそらく、次はもっと上手くやれるという自信があるから暴露大会ができるのだろう」
まとめ §
「それで君の感想はどうなんだい?」
「凄い。ともかく凄い」
「そんなに喜んでいるとは」
「予想の倍以上の手間を掛けて合成してるよ」
「なるほど」
「特典DISC1も凄かった。でもこのVFXメイキングは凄さの質が全く違う」
「そんなに?」
「木村拓哉さんも黒木メイサさんも、ここまでくると合成用素材の1つに過ぎない」
「まさか」
「徳川機関長すら合成素材に過ぎない」
「えー」
「だからこそ、グリーバックで演技した俳優は完成映像に驚けるわけだろう」
「なるほど」
「逆に言えば、完成形に負けない演技をしなければ貢献ができない。演技に力も入るわけだ」
「そうか。セットが全部無いからこそ、逆に熱気も上がるわけだね」