2011年09月01日
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感想・『劇場版 魔法先生ネギま! ANIME FINAL』『劇場版 ハヤテのごとく! HEAVEN IS A PLACE ON EARTH』

Written By: トーノZERO連絡先

「ネギま!のアニメはもう見ないのじゃ無かったのか?」

「映画を見る場合はどの映画も白紙の状態で選んで見るよ」

「理由はそれだけかい?」

「他に理由はある。まず、TOHOシネマズ府中ほどではないが、慣れ親しんだバルト9で上映していたこと。それから、このネギま!映画には凄い悪評が立っていたこと」

「惨状を見に行きたかった、ということだね?」

「厳密に言うとそうではない」

「えっ?」

「オタクの評価が間違っていたことは珍しくない。だから、経験則から行けば、悪評の映画こそ見て満足できる映画かもしれない、という可能性がある」

「なんだって?」

「だからさ。以下の2つの経験則が通用するか、という裏テーマがあって見に行ったのだ」

  • 評判が悪い映画が実際に見ると違うことも多い
  • 萌えアニメはまたいで通る方が幸せになれる

「もしかしたら、この2つの経験則が通用しないのではないか、と思って見に行ったわけだね?」

「そうだ。もし、経験則が通用しなければ時代が変わったと言うことで、それはそれで面白いことになる」

「なるほど。で、結論は?」

「経験則は全て有効であった。時代はなんら変わっていなかった」

「えっ? じゃあ、ネギま!の映画、あんなに評判が悪いのに面白かったの?」

「うん。そうだよ。他人は知らないけど、おいらにはね」

ネギま!の問題 §

「では、ネギま!の映画の話を聞かせてくれ。どこが良かったんだ?」

「欠点は山のようにあるが、映画として重要なポイントが満たされているから納得した」

「画面が真っ白という噂では?」

「はははは。1970年代を生き抜いてきたロートルをなめるなよ。出撃したのはブラックタイガーでコスモゼロは古代機だけのはずなのに、画面全部がコスモゼロとか。巨人の敵艦に潜入して仲間を救う緊張感あるエピソードが紙芝居とか。一条輝と早瀬未沙の感動の再会が真っ白の線画とか。感動の映画なのにエンディングの映像が無いとか。四話で打ち切られたドン・ドラキュラとか。まあ、いろいろあったよ。それに比べれば可愛いものだ」

「可愛いのか」

「ほんの一部のどうでもいいところが白くても関係ないだろ?」

「どうでもいいのか。じゃあ短縮はどうなんだよ。2時間の映画の予定が40分って」

「それで良かったと思うぞ」

「なぜ?」

「どのみち、この内容、このスタッフで2時間は持たないからだ。作ってもどうせダラダラどうでもいい描写が続いて、グダグダになっていただろう。まあ、短縮の結果、一部の構成が悪くなっている部分もあるが、些細な問題だ。短縮しないよりも、短縮して結果オーライだ」

「じゃあ、質問するよ。結局、どこが良かったの?」

「ちゃぶ台返しだな」

「えっ?」

「映画の冒頭から描写を繰り返して準備されてきたテーマが途中でひっくり返る。全く違う話になってしまう」

「それでいいの?」

「いいのだ。それが映画だからだ」

「そうそう。全員パクティオーは緊張感が無くてダメだと言ってたじゃないか。結局、全員パクティオーやってるじゃん」

「ああ、その点か。実は今回はオッケーなんだ」

「なぜだよ」

「テレビアニメはキャラを1人1人描ける余地がある。2クールで何が何でも終わらせようとしなければね」

「うん」

「でも、短い映画では、それは不可能。クラスメート全員がその他大勢扱いにならざるを得ない。40分が2時間になっても同じ。ならば、その他大勢をまとめて扱うのは表現的に間違っていない」

「えっ? それじゃ、これでいいの?」

「そうだ。重要なのはちゃぶ台を返すことであって、ちゃぶ台に載った多数の料理の行く末を細かく描写することじゃない」

良かったのは §

「他に良かったのは具体的にどこ?」

「結局さ、左右にエヴァと明日菜を置いてクラスメートに囲まれて闘うネギという構図は良かったよ」

「そこが良かったのか」

「最終的にいろいろなものをそぎ落としていく過程で、エヴァと明日菜だけが別格で残ったわけだ」

「うん」

「単純にヒロインだけいれば良いという安直な結末を付けなかったのはいいね」

「そうか」

「あとさ。この結末は開いているんだ」

「えっ?」

「見た者がいくらでもその後を想像できるわけだ」

「そこもいいわけだね」

「そうだ。開いた物語は閉じた物語よりもいい」

悪かったのは §

「じゃあ、悪かった点を指摘してくれよ」

「山ほどあるけど。まあ、ほとんど些細だから言っても無粋だろう」

「強いて言えば?」

「あえて言うのか? 細かい文句はけっこう多いが、そうだな。1つだけ選ぶとすればあれかな。四葉五月、もうちょっと可愛く描いても良かった気がするぞ」

「さっちゃんか!」

0巻の問題 §

「もちろん0巻をもらってきた」

「中身はどうだった?」

「要するに、マガジン本紙ではできないやばいネタができるという、一種の作者本人がやってる同人誌のノリだな。面白かったぞ」

「えっ?」

「何せ、乳首が出せる」

「まさか」

「誰のかは言わないが出る」

「誰かな。わくわく」

「あとさ。実はさりげなくココネの秘密『帝国移民実験体』が解説されている」

「なんだって?」

「どうでもいいらしい」

「ぎゃふん」

「他にも凄いことを発見したぞ」

「なんだい?」

「カバーの折り返しのイラスト。35巻限定版表紙のイラストだ。あやかお嬢様がパンチラしているバージョンだ」

「なんだって!?」

「そこが実は最大のサービスショットだな」

0巻商法の問題 §

「ただし、0巻商法はどうなのか、という問題は残る」

「というと?」

「0巻商法はワンピース映画の手法だ。少年週刊誌の価値観からすると、ワンピースは意識すべき強力なライバルであり、ネタとして0巻商法をやるのもありだろう。しかし、ワンピースといえば鼻で笑って相手にしないオタクも多い。彼らに0巻商法が通用したのかは分からない」

「悩ましいね」

「まあ、出版社からすればオタクなんてどうでもいいのなら、どうでもいい話だけどな」

「どうしてどうでもいいの?」

「おそらくネギま!を買う客の多数派はオタクではない一般人だからだ」

「ぎゃふん」

ハヤテの問題 §

「というわけで、比較的ネギま!より評判が良いらしいハヤテだ」

「それで、どうだった?」

「苦痛であった。はっきり言って、時間の無駄。この内容なら上映時間半分以下でいいよ。いや、半分でも多い。4分の1以下でいいんじゃない?」

「そこまで言うの?」

「作品の本筋と関係ない無駄な描写が多すぎるし、だらだら続きすぎる。伏線の貼り方も下手くそな上に、関係ない多くの描写で印象が散漫になってしまう」

「おいおい」

「これならおいらの方がよほど上手くシナリオを書けそうだと思った。こんなことは珍しい」

まとめ §

「じゃあ、まとめてくれよ」

「うん、以下の2点の印象は全く間違って無かった」

  • 評判が悪い映画が実際に見ると違うことも多い
  • 萌えアニメはまたいで通る方が幸せになれる

「ネギま!よりハヤテの方が出来が良いという噂は実際に見たら違っていた、ということだね」

「萌えアニメとは少しベクトルがずれてるネギま!は見られたが、萌えアニメそのもののハヤテは全く苦痛であった。金を払った以上、もったいないから最後まで見たけどさ。これが無料のテレビなら5秒でチャンネルが変わる」

オマケ §

「ザボーガー最高!」

「は?」

「ザボーガーの予告フィルムやってたんだ。前回見たのはお金を拾う話だったが、今回はクイズ番組の話だった。おもしれえなあザボーガー。笑える笑える」

オマケ2 §

「台風で雨が降りそうで怖かったけど、結局降られないで済んだ。良かった良かった。暑くなったのは良くなかったけど」

「日にちをずらせばいいじゃん」

「今日は1000円で見られる日なんだよ。他の日じゃダメ!」

オマケIII §

「バルト9の印象って変わった?」

「うん」

「どう変わった?」

「客が多い時期の昼間は死ぬ。エレベーターになかなか乗れないし、ロビーも大混雑。でも、平日の早い時間ならガラガラで素早くチケット買えることが分かった。バルト9は早起きして行くといいみたいだ」

「じゃあ、ジャンボイに乗って朝早く急いで行くよ」

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