ID: 20120507175150
Subject: YRAラジオヤマト 第四回感想は少しだけ裏が見えた
Keyword: 【▲→トーノZERO→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】
URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20120507175150
名前: ガボーチン
本文:
マーシャル音波砲・・、トップのCDですね。「わしは今、モーレツに感動している」と言う浣腸・・・もとい、艦長の台詞には笑わされました。「戦場に送られる子供」って、日本映画的な「悲惨さ」の演出というよりも「戦意高揚に利用する為」では・・と思ったり。徳川機関長がガミラスに・・、よりも岬百合亜嬢がガミラスに・・、となれば藪も立派な宇宙戦士になれるかと。「宇宙の戦士」と同じようにパワードスーツで異星人と戦うジョー・ホールドマンの「終りなき戦い」では異星人に対する殺意を強制的に抱かせる為に、その異星人が地球人(しかも知人)に残虐行為をする場面を妄想させる装置(薬?)が戦闘前に兵士に施される描写があります。岬百合亜嬢が・・、となればマニアは悦びそうですけどね。
「1つ反省した。ちょっと誤解を招く表現があった。マーシャル音波砲で分かる人は良いけど分からない人は違うことを思った可能性もある」
「考えすぎ説明しすぎ」
「説明しすぎても理解されないことがあるのが現実。まあやらないよりはマシということで説明する。そのへんを分かっている人は飛ばして先を読んでくれ」
百合亜ちゃんのラジオで「歌」があるらしい。スカポロフェアに違いない (なぜ?) §
に書いてある『超時空要塞マクロスIII Miss D.J』では、マクロス艦内でヒロインがラジオDJをやっていて、『ラジオ番組内ではミンメイのオリジナルソングの他、以下の様な往年の曲をカヴァーしている』としてそのうちの1曲が『スカボロ・フェア』。DJの少女が艦内ラジオで歌うという共通項で書いているだけ。別に岬百合亜がそれを歌うと言う話は無い。
艦内のバンド……マーシャル音波砲を撃つに違いない (宇宙怪獣も踊りながら逃げていくぞ) §
マーシャル音波砲はヤマト2199のOP絵コンテの人の監督作のCD1枚目に出てくる兵器。演歌では発射できずパンチの効いたロックを必要とする兵器。艦内でバンドを組んで歌って撃つ。マーシャル音波砲が成功すると宇宙怪獣が踊りながら逃げていく。
ちなみに、マーシャル(Marshall)はオーディオのブランドでロック系に強い。WikiPediaに単独の項目もある。
ロックのコンサートでマーシャルのロゴ入りスピーカーが置いてあったりする。つまり、マーシャル音波砲とは、マーシャルのアンプ(スピーカー)をモデルにしたもので、必然的にロックを必要とする。
ヤマトに艦内ラジオがある理由……監督はいろいろ言っていたがマクロスにあったから? §
既に書いた『超時空要塞マクロスIII Miss D.J』が似ているから、取り上げているだけで、それを真似しているだけという話は全く無い。
セーラー戦士がきっかけで声優を志した。それは若いね。(今日は別件でるろ剣を幼少の想い出と書いた文章を見たばかりなので、まさに世代差を意識させられる) §
別件とは、Facebookのバンダイナムコゲームスのタイムラインに以下のサイトがシェアされていて、『幼少期に大好きだった作品です!今見ても、ドキドキ☆ ―o(ΦwΦo)皆さんはどんな思い出があるkana…?』と書かれていたのを見たばかりでヤマトは全く関係ない話。
子供の問題 §
「フォローアップは終わり」
「いよいよ本題だね」
「以下の部分に移ろう」
「戦場に送られる子供」って、日本映画的な「悲惨さ」の演出というよりも「戦意高揚に利用する為」では・・と思ったり。
「まず確認しておこう。1970年代まで遡ると、実は『存在する理由の分からない子供が正義ヒーローチームの周囲をうろうろしている』のが珍しくない。それもけして遠い話では無く、2つ前の戦隊でしかない天装戦隊ゴセイジャーのあたりでも踏襲されている」
「なぜ子供がいるの?」
「子供が見るから、感情移入できる子供が作中にいた方が良い」
「具体例は?」
「それこそ昔のアニメには山のように実例があるが、ガンダムでもカツレツキッカはそれにあたる」
「じゃあ、子供は邪魔者?」
「若干、成功している例がないことも無い」
「たとえば?」
「イデオンや、ゴーショーグンでは正義チームよりも実は子供の方が主役だったことが明らかになるストーリーだ。どちらも、子供や赤ちゃんの旅立ちを見送って終わる」
「それは特殊な事例だよね。ヤマトの場合はコスモクリーナーを持ち帰る必要があるから、旅立ちは見送れないよね」
「そうだな。たとえヤマトが途中で沈んでも環境を復元する手段だけは地球に持って帰る必要がある」
「じゃあヤマトに下品な子供は不要だ、と言って床に穴を開けて落とせばいいの?」
「そうでもない。なぜなら、実はヤマト1974の場合、アナライザーが子供の属性を持っているからだ」
「なぜ子供?」
「スカートめくりをする。これは子供の属性だ」
「確かに子供だ」
「実はそう意味で、小動物やマスコットロボが子供に代わってポジションを占める例が無いとも言えない」
「たとえば?」
「レインボー戦隊ロビンだとベルとか教授だな」
「では、ヤマトに子供キャラは必要なの? 要らないの?」
「ヤマトに子供は乗れない。あからさまに世界観を壊す。それゆえに、アナライザーという人間ではないキャラを必要としたとも言える」
「じゃあ、アナライザーがいれば子供キャラは要らないの?」
「2199の場合そうでもない。2199はナレーターが不在なので、スカートめくりが封じられたアナライザーが解説キャラ化している。その結果、かつてアナライザーが担っていたポジションを埋める他の誰かが必要とされる可能性はある」
「じゃあ、子供がヤマトに乗ってもいいとしよう。その場合の子供の存在理由は何になるんだい?」
「世界には戦争に従事してしまう子供という悲惨な話など珍しくも無いが、そういうキャラなら暗くてもっと世慣れているだろう。子供らしくないかもしれない」
「じゃあなに?」
「999人もいれば、1人ぐらい狭い艦内のガス抜き用に子供を置いても良いのかもしれない」
「古代と島が将棋で喧嘩する前に壮絶なボケをかまして対立をうやむやにするような立場だね」
「そう割り切ればそれもありといえばありだ。999人いたら1人ぐらいジョーカー的な人間を入れておく方が良いと考えられても不思議ではない」
「そうか」
「でも、問題は岬百合亜の場合、ジョーカーではないことだ」
「はっ?」
「2199ヤマトは3交代制で第1艦橋での森雪の交代要員なのだ。つまり、艦内ヒエラルキーのトップグループに入っているのだ。その人物が役に立つかも明確ではないジョーカーで良いわけがない」
「じゃあ、どう解釈すればいいんだい?」
「ではもう一度変身のプロセスを見てみよう……もとい、岬百合亜のキャラクターを見てみよう」
「こうして見ると、絵の岬百合亜は比較的表情が真面目そうだね」
「幼いラジオの岬百合亜とはかなり印象が違う」
「じゃあ、この先に何が来るの?」
「おそらく、ラジオの岬百合亜とアニメの岬百合亜はかなり違うことを覚悟した方がいい」
「じゃあ、アニメの岬百合亜は子供の領域を担わないってことか?」
「そうとも限らない」
「なぜ?」
「第1艦橋で勤務しているときは、それなりの堅さを見せるかもしれないが、艦内でDJをしているときは、あえて幼く演技して振る舞うかもしれない」
「そうか。ラジオ経由ならそこに演技が入るわけだね」
「それが、子供っぽさを持つ可能性はある。しかし、それは計算された子供っぽさであり、本人が子供というわけではない」
「でも、演技で子供の領域を担ってしまうわけだね」
「実際は、17歳なりの子どもっぽさはあるだろうが、それでも責任感はあるキャラなのだろう。大人になりたい時期なのに、あえて子供を演じるなら背景にあるのは責任感、役割しかあり得ない」
「じゃ、『あの』岬百合亜は虚構のヒロイン?」
「時祭イブのようにな」
オマケ §
「イブって、ぜんぜんヤマトらしくないぞ」
「でもミステリーだ」
「なんでだよ」
「ミステリーイブって言えば松本零士っぽい」
「意味ねえ!」
「でも、イブは立派にヤマト用語」
「なぜ?」
「伊武(イブ)雅刀」
「デスラー総統万歳!」
オマケ2 §
「なぜ時祭イブをイヴって言わないかと思ったら、そのオチを付けたかったのか!」
「まあな」
オマケをねらえ §
「マーシャル音波砲のボーカルはスミス・トーレンだが、OVAでこいつが死ぬところは凄い演出だ」
「どんな演出?」
「ともかく主人公が最初の実戦で右も左も分からないとき、いつの間にか相棒が死んでいる。壮絶な演出だ。華々しさも何も無い。本当に恐ろしい。主人公は、自分の理解者をアッという間に失っている」
「上手い演出だね」
「そう。上手すぎるのがヤマト2199OPの人の最大の弱点。たぐいまれなる演出力の持ち主だと思うぞ」