「なんだかんだいって、思い出が蘇る」
「えー。これは初CD化じゃないだろ?」
「そうだと思うけど、とてつもなく思い出深いLPなのだな」
「交響組曲よりも?」
「それは別格。しかし、この1枚もとてつもなく聞き込んだ1枚だ。後にも先にも短期間でこれだけ聴いた音楽は他に無いだろう」
「それだけ、ヤマトがいちばん熱かった時代ってことだね」
「音楽的にも熱かった」
JUKEにない? §
「この1枚はなぜかMP3のジュークに入ってなかったようで、聴くと久々感があって燃える」
「そんなに?」
「序曲の冒頭のドラムの、ダンドン、ダダダドンからもう最高だね」
「何かが始まるぞって感じだね」
「ともかくあの時代は熱かった。パソコン雑誌の月刊ASCIIにまでさらば宇宙戦艦ヤマトの記事が載り、オリジナルのヤマトゲームまで掲載されたのだからな」
「どんな内容?」
「確かPET-2001で動くゴーランド戦だ」
「PETってなにそれ? そんなの知らないよ」
「かつてApple-IIを含めて御三家と言われた人気機種の1つだよ」
「Appleブランドはまだ残っているのに、PETはもう無いね」
「だがしかし、こういう未来的でカッコイイ形状だったのだ」
「確かにこれは新鮮だ」
「ともかく、そういう既に失われたかっこいいパソコンも含めて、それらの熱い時代の思い出を代表するのがこの音楽ってことだ。燃えるハートが蘇るね」
「それで?」
「萌えなどカケラもない街『秋葉原』に行って、少しは未来的な何かを掴もうとジャンク屋でTTLが並んでいる基板とか買い込んで部品取りをしたりね」
「秋葉原は俺達の専有物だと思いたがるオタクに敵対するようなことを言って……」
「あの当時の秋葉原は電子工作マニアとアマチュア無線家とオーディオマニアの聖地だったかな。萌え? そんなものまだ発明されておらん。オタク? そんな人種はまだいない。マニアがいるだけだ」
「ひ~」
オマケ §
「ヤマト貧乏なので買えない。なんぞ面白いヤマトの話がもし載っていたら、買ったお金持ちの人は教えてくれ」
「アニメって産業なの?」
「そうだよ。昔は良くセルは産業廃棄物って言われていたぐらいだ。今はもうセルはゴミとして出ないけど」
「セル画は売ってたじゃない」
「あれは廃棄物のリサイクル利用だ」
「ぎゃふん」
オマケ2 §
「ラジレンジャーは凄かった。デンジマンとかそんな名前が平然と出てきて、キカイダーの主題歌を流すラジオ番組が他にあるか」
「無いと思うね」
「やはり島君じゃなかった鈴村さんのマニア度は半端ではない」
「そうか」
「リスナーも半端じゃないしな」
「わはは」
「しかし、何より東映公認だから特撮ソングかけ放題というのが凄いね」